『愛に乱暴』で世界の映画祭を沸かせた森ガキ侑⼤監督最新作『架空の⽝と嘘をつく猫』は、タリン・ブラックナイト映画祭(PÖFF)の公式コンペティション部⾨に選出され、撮影賞を受賞したことでも注⽬を集めている。主⼈公・⽻猫⼭吹を演じるのは、『盤上の向⽇葵』、テレビドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」と話題作での活躍が続く高杉真宙。不完全な家族の約30年を丁寧に描いた物語は、高杉にとって大好きな作品となったようだ。

撮影/久保田司
取材・文/桜井典子
スタイリスト/菊池陽之介
ヘアメイク/堤紗也香
構成・編集/柳真樹子

画像1: 【インタビュー】『架空の犬と嘘をつく猫』高杉真宙が感じる家族の優しさと居心地の良さ

――本作で山吹役のオファーを受けた時はどのように思われましたか。

主役の山吹というキャラクターが軸というよりは、家族それぞれの軸があって、それが1本になったかのような作品だなと思っていました。目線はもちろん主役の山吹なんですけど、作品自体は、山吹だけの目線で進んでいく話ではなくて。山吹から見えない家族の心情というものもすごくたくさん描かれていました。それを受け止めていく作品だったので、その中のこの山吹というキャラクターを、自分は愛せるなあと思いました。

――今回の山吹の役で、森ガキ監督からリクエストなどはありましたか ?

家族同士の距離感ですかね。それぞれの違いというか、そういうのは意識して演じていきたいという話はしました。やっぱり、どうしても違う人だから違う距離感で(それぞれの)違いがあるんだろうなぁ、と。親密度というかそういうのが変わっていくのは意識しましたね。

――山吹に共感できる部分はありましたか。

共感というのがなかなか難しいんですけど、理解はできるなと思いました。それが別に自分自身に繋がるとかではないですけど、彼が彼なりに人生を歩んでいく中で、そして幼少期から大人になっていく中で、こうなっていくとか、こう選んだっていうことに対する理解は示せるなと思いました。

――山吹がかな子(深川麻衣)に翻弄されるその姿はご自身にはどんなふうに映りましたか。

僕はわかんないなと思いましたよ(笑)。でも言うじゃないですか、男の人は初恋が忘れられないとか。その言葉も呪いだなと思いますけど、そうではない人も結構いると思うんです。でも、山吹はそんな人だったから、山吹とかな子の共存の仕方というか、彼らのその環境において、本能的に選ぶ対象として、すごく合致してたんだろうなぁって僕は思っていて。山吹は幼少期から「優しく生きていく」ということを強いられて、罪悪感を持って生きてきたからこそ、人に優しくする。かな子は誰かに頼っていくという、家庭環境が合致したからこその共依存だったと僕は思っています。だからそういう意味では、仕方なかったのかなと思います。

画像: ――山吹がかな子(深川麻衣)に翻弄されるその姿はご自身にはどんなふうに映りましたか。

――この家族は「バラバラ」だと思いますが、この家族の中でご自身が一番共感できる人物は誰ですか。

安田顕さん演じるお父さんです。年を重ねるごとにくだらないことも必要だって気づいていくお父さんの年齢の重ね方は、僕はすごく好きだなと感じました。僕はくだらないものが大好きだからそう思うのかな(笑)。息抜きにそういうものが必要だし、年を重ねることの寛容さをすごく身近に感じるなぁと思いました。

――今回、山吹を幼年時代、少年時代、青年時代と3人で演じたと思いますが、その辺りどのような話しあいがされたんですか。

話し合いは特になかったんです。幼少期、少年期の撮影があるので僕が遅れて(撮影に)入りましたが、それまで撮影したものを監督に見せてもらってから演じました。見たから変えたものもなくて。山吹というキャラクターの軸がしっかりしているからかなと思いました。多分、台本をそれぞれで読んで、それぞれの理解が同じだったんだと思いますし、丁寧に演じることができたと思います。

――幼少期、少年時代を演じた子役の方とは実際お会いしていないということでしたが、画面上でご自身と似ていると思われましたか?

似ているかというとわからないけど、親近感が湧いたことは確かです。僕は全然違和感なく、彼らが成長した姿として演じられたんじゃないかなと思います。

――ロケ地の佐賀県は、ご自身の出身地と同じ九州ですが、いかがでしたか。

印象に残っているのは、いい天気で、夕方、小麦畑が風で揺れてて、太陽が爛々で、夕日が綺麗で……と幻想的な景色でした。作品の中にもありますけど、本当に美しくて気持ちのいい場所でしたね。自分の心を穏やかにしてくれるような場所だなと思います。

――作中で祖母に「あんたもあんたの人生を生きんしゃいね」と言われますけど、例えばご自身の祖父母や家族から忘れられない言葉をもらった記憶はありますか。

ありがちですけど、「いつでも帰ってきなさいよ」というのは、救われている言葉だと思います。(最初に上京した時から)言ってもらった言葉ですし。今帰ったら、「お前、何帰ってきてるんだよ!」って言われるかもしれないけど(笑)。でも全然、いつだって帰る気でいますけどね! そう思って気楽に生きていこうと決めてます。

――ご自身のご家族と、今回登場する羽猫家で、何か重なったりすることはありましたか?

家族が一斉に揃う幸せと、ある程度年齢を重ねた後のそういう集まりとか。あとはちょっとした甘えからくる喋らなさとか……。空気感だけで会話する感じというのがすごくよぎりましたね、自分の家族と。僕は家族と会うと、久々だから喋りすぎちゃうんです。できるだけ楽しく終えたいし、楽しく過ごしたいから過剰に喋っちゃうんですけど。でも、やっぱり喋らない空気の心地よさっていうのはあるなぁって。本作のお芝居で知らされたという感じでしたね。

――ご自身にとって家族はどういう存在?

僕は「無償で助けたい」ですかね。家族は別に助けられたいと思ってないかもしれないので、自己満足というか。でも助けられる時に、ちゃんと無償で助けたいと思うことが家族なのかなと思ってます。

――ご自身の中で記憶に残るシーンや刺さったセリフなどありますか。

お葬式のシーンの後のバス、あのシーンが僕はすごく好きです。僕はセリフがあったし、頼ちゃん(伊藤万理華)しか見れていないから、ほかの人のことを注目して見る機会がなかったんですけど、出来上がった作品を観て、「家族、そんなことしてたんだ」みたいな(笑)。そういう表情してたんだとか全く知らなくて。でも、それがすごくいいなって思ったんです。それぞれの家族に対する向き合い方がすごく出ているなと。優しいシーンだなぁと思いました。

画像: ――ご自身の中で記憶に残るシーンや刺さったセリフなどありますか。

<プロフィール>
高杉真宙
生年月日:1996年7月4日
出身地:福岡県

<近年の主な出演作>
映画『盤上の向日葵』(25年)
映画『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(25年)
ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(25年)
ドラマ『三笠のキングと、あと数人』(25年)
ドラマ『法廷のドラゴン』(25年)

『架空の⽝と嘘をつく猫』
2026年1月9 日(金)公開

出演:⾼杉真宙
伊藤万理華 深川⿇⾐ 安藤裕⼦ 向⾥祐⾹ ヒコロヒー
鈴⽊砂⽻ 松岡依郁美 森⽥ 想 ⾼尾悠希 後藤剛範 ⻑友郁真 はなわ
/安⽥ 顕 余 貴美⼦ 柄本 明 ほか
監督︓森ガキ侑⼤
脚本︓菅野友恵
原作︓寺地はるな『架空の⽝と嘘をつく猫』(中央公論新社刊)
配給︓ポニーキャニオン
©2025 映画「架空の⽝と嘘をつく猫」製作委員会

画像3: 【インタビュー】『架空の犬と嘘をつく猫』高杉真宙が感じる家族の優しさと居心地の良さ

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