アメリカ最高峰の人気スポーツ、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)に潜む巨大な闇に、たった一人で立ち向かった医師の衝撃の実話を映画化。
アメリカの国民的スポーツを根底から揺るがした衝撃の告発に基づく実話ドラマ
激しいタックルを受け続けるアメフト選手に起きる“慢性外傷性脳症”という新たな疾患を発見し、真実を求めて孤独な戦いに挑んだ実在の医師を「スーサイド・スクワッド」のウィル・スミスが演じ、本年度ゴールデングローブ賞のドラマ部門男優賞にノミネートされた。
共演は「ブルージャスミン」のアレック・ボールドウィン、「砂上の法廷」のググ・バサ・ローら。監督は「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」のピーター・ランデスマン。リドリー・スコットが製作を手がけた。
ストーリー
ベネット・オマル(スミス)はナイジェリアから夢と希望を抱いてアメリカにやってきた優秀な医師。
脳検査に精通し、法医学の免許も持つ“死の医学”のプロフェッショナルだ。検死官として働く彼のもとに、元NFL選手マイク(デーヴィッド・モース)の解剖が回ってくる。殿堂入りも果たした名選手だったが、晩年は奇行を繰り返し、車の中で変死を遂げた。
50歳の頑健だった男の謎めいた死に不審を抱いたオマルは、アメフトについて研究を重ね、マイクの脳を精査。CTには写らない新たな疾患の可能性にたどりつく。CTE=慢性外傷性脳症。
長期間激しいタックルを受け続けると、連鎖的な神経障害により脳内にキラータンパク質が発生し、少しずつ精神をむしばんでいく。オマルは警鐘を鳴らし選手を守るため、医学誌に論文を発表する。
しかしそれは恐るべきパンドラの箱を開ける行為だった。アメリカの国民的スポーツを根底から揺るがす衝撃的な告発。NFLは即座にCTEを全面否定し、絶大な権力を使ってオマルに様々な圧力をかけてくる。だがオマルは元NFLチーム医師(ボールドウィン)の協力を得て真っ向から反論、巨大な闇に立ち向かっていく。
真実のため、そして今なお増え続ける被害者とその家族のために。
主演ウィル・スミスが、この作品に出演を決めた最大の理由はなんだったでしょうか?
ナイジェリアからの移民である実在の医師オマルを演じるにあたり、スミスは独特のイントネーションも体得。
劇場ではその迫真の演技もぜひお楽しみに!
原題『脳震盪』
10月29日公開。
©キネマ旬報DD配給