オープニング・シーンから”ガーディアンズらしさ“が全開!
オープニングは主人公ピーターの母親と、エイリアンである恋人エゴとの、過去のラブラブなエピソード。ピーターはこのふたりの間に生まれたことは、前作を見ていれば想像がつくだろう。
続いて物語は34年後に移り、ピーターらガーディアンズの面々が、たくさんの触手を持つ巨大モンスターとのバトルを展開。最初のアクションの見せ場......と思いきや、カメラが追いかけるのは、まだ戦闘に参加できない幼いベビー・グルートの姿。
ピーターのウォークマンをアンプにつないで音楽を流したり、その曲=ELO〝ミスター・ブルー・スカイ〞に合わせて踊ったり、銃を撃ちまくっているガモーラに手を振ったりと、とにかく無邪気でファニー、かつ愛らしい。
アクションと笑い、70年代ヒット曲のフィーチャーという本作の魅力を凝縮した、快調なオープ ニング・シークエンスだ。
ちなみに、 他の楽曲では母とエゴの交流のシーンで流れるルッキング・グラス、ピーターとガモーラのダンスシーンではサム・クックなどが印象的に使われている。ブルースロックからソフトロック、R&B、ファンクなど、バラエティに富んだセレクトだ。
物語のキーワード"家族"にも注目!
この怪物退治は、惑星ソヴリンの女王に依頼されたミッションだった。
何とかやり遂げたガーディアンズは報酬として、この星に拘束されていたガモーラの妹ネビュラを保護する。
ところがガーディアンズ一のワル、ロケットがソヴリンの貴重な資源を盗んだことから、彼らは追われるハメに。窮地から彼らを救ったのは、エゴ。そう、ピーターは、ここで実の父親と対面を果たすのだ。
最初は反発もあったが次第に打ち解け、彼はエゴの持つ神のようなパワーに魅了されていく。
一方で、ピーターの育ての親ヨンドゥの物語も平行して展開。宇宙海賊を率いる、ならず者の彼にも苦い過去があるようで、 かつての上官(演じるのはシルヴェスター・スタローン!)に冷たく突き放されるが、ワルが落ち込んでいるわけにはいかない。
ソヴリンからガーディアンズ捕獲の仕事を請け負ったヨンドゥはロケットを捕まえたものの、かねてから彼のやり方に不満を抱いていた部下の造反に遭い、ロケットともども監禁される。
エンドクレジットに至るまで小ネタをたっぷり楽しめる
物語はこの後、ヨンドゥとロケットの脱出、エゴの意外な目的の発覚、ガーディアンズ再結集を経て、一大バトルが展開する怒涛のクライマックスへ。
スペースシップの突入や惑星崩壊などスペクタクルは圧倒的で、目を見張る。
一作目の軽快なノリを踏襲しながらも、かくのごとくキャラクター間のつながりをより緊密にした点こそが、本作のチャーム・ポイント。
必然的に物語にはエモーショナルな熱が宿り、見る側はガーディアンズの面々がさらに好きになる。
彼らの思いがひとつになるフィナーレは涙なくしては見られない、かも!?とはいえマーベル・シネマティック・ユニバースのなかでも、もっとも笑える作品だけに、押しつけがましい感動とは無縁。
エンドクレジットにいたるまでぎっしり敷き詰められた小ネタを探しつつ、とことん楽しむのが正解だ。