75歳の時にゲイであることをカミングアウトした父親をモデルに映画化した『人生はビギナーズ』で絶賛を浴びたマイク・ミルズ監督。その6年ぶりの監督作『20センチュリー・ウーマン』が6月3日(土)に公開される。今度は自らの母親をモデルに、“母と息子”の忘れられない夏を描く自伝的ストーリーだ。
物語の舞台は1979年夏のサンタバーバラ。55歳のシングルマザー、ドロシアは15歳の反抗期の息子ジェイミーと二人で暮らしているが、最近息子との接し方に悩むようになり、二人の女性にジェイミーの助けになってほしいと頼む。一人は同居する自由奔放な写真家アビー、もう一人は近所に住むジェイミーの幼馴染で挑発的な女の子ジュリーだ。それは彼らにとって忘れられない特別な夏の始まりだった。
本作でゴールデングローブ主演女優賞にノミネートされた演技派アネット・ベニングを主演に、「夜に生きる」のエル・ファニング、「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のグレタ・ガーウィグという世代の異なる女優たちが豪華共演。15歳の反抗期の少年とユニークでパワフルな母親、そして彼らを助ける個性的な二人の女性のひと夏が、ユーモラスにさわやかに描かれていく。マイク・ミルズ監督が書き下ろした脚本は、見事第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネート。母と息子のラブストーリーでもあり、20世紀をたくましく生きる女性たちの物語でもあり、誰しもの“忘れられないあの夏”を喚起させる感動の一本だ。