官能映画に少し慣れてきたら、女性同士の愛を描いた作品なども嗜んでおきたい。濃厚な性描写も、男性とのものよりどこか柔和な感触が。さらに心理描写にも注目してほしい。
「アデル、ブルーは熱い色」
カンヌを熱狂させた 女性同士の激しい愛
男子に興味がない女子高生のアデルは、ある日、通りを歩くブルーヘアが個性的な女性から熱い視線を送られる。それがエマだった。
その後、レズビアンの女性たちが集まるバーで再会した2人は、女同士でしかできない方法で愛を確かめ合う日々を過ごす。気がつくとエマはアデルに夢中になっていた。なのに、生まれ育った家庭環境の違いが、あれほど愛し合った2人を分断することになろうとは。
「エマニエル夫人」
セックス映画に対する女性の意識に革命を
先に赴任した外交官の夫の後を追って、パリ発バンコク行きの飛行機に搭乗したエマニエルが、機 内で近寄ってきた見ず知らずの男性に体を開いたのは、その後に訪れる快楽的日々の序章だったかも 知れない。
同じフランス人が集うサロンでは自由恋愛が許されていて、テニスで対戦した欲求不満の有閑マダムが、エマニエルのスコートの中に手を入れてくることも。でも、それすら序の口だった。
「ビリティス」
アンニュイな映像美で描く女子高生の初恋
学期末を終え、夏休みを父親の友達夫婦が住む南フランスのプロヴァンスで過ごすことになった女
子高生のビリティス。まだ初恋も知らない彼女が惹かれたのは、家主の妻でエレガントなムードを漂わせるメリサだった。
メリサはベッドでサドっぽく迫ってくる夫との夫婦生活に辟易していて、まだ、男を知らないビリティスと愛し合うには絶好の相手だったかも。ビリティスの若いつぼみが開いていく。
「お嬢さん」
華族令嬢とそのメイドの過激な肉体の戯れ
日本統治下の朝鮮半島。伯爵と名乗る詐欺師の手先として、叔父と共に閉ざされた豪邸で暮らす華族令嬢の秀子にメイドとして接近した孤児のスッキは、いつしか任務を忘れ、秀子の美しすぎる肉体の虜になって行く。
俗に"ハサミ"と呼ばれる女同士の絡みプレイ等で互いの快感を高め合ううちに、いつしか秀子とスッキは伯爵の与り知らぬところで、体だけでなく、心も強い絆で結ばれていく。
「バウンド」
体で結ばれた女たちの犯罪と逃避行
5年の刑期を終えて出所して来たレズビアンの女泥棒、コーキーは、マフィアの伝手で改修工事に携わったアパートで、隣の部屋の住人であるヴァイオレットとフォーリン・ラブ。中性的なコーキーにとって妖艶なヴァイオレットはまさにドストライク。出会ったその夜、2人は激しく愛し合う。
そして、2人は組織の金200万ドルを奪って逃避行。ここでも女同士の絆が男どもを蹴散らす設定。