「ブラック・スワン」のナタリー・ポートマンと「ザ・ダンサー」のリリー・ローズ・デップが美しい姉妹役で初共演したミステリアスなドラマ
実在したスピリチュアリズムの先駆者、フォックス三姉妹と、フランス映画界の伝説のプロデューサー、ベルナール・ナタンという活躍した時代も場所も違うが、『見えないものを見せようとした』『詐欺師と呼ばれた』という共通点を持つこれらの人物をモデルにした物語を、「美しき棘」(日本は映画祭上映)のレベッカ・ズロトヴスキが、ロバン・カンピヨと共同で脚本を書き、3作目の監督を担当した。共演は「王妃マルゴ」のエマニュエル・サランジェ、「灼熱の肌」のルイ・ガレル、アミラ・カサール、ピエール・サルヴァドーリ、ダミアン・チャペルら。
昨年のベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、同じくトロント国際映画祭ではガラ上映され、大きな話題となった。
不思議な体験がきっかけで、世界初の心霊映画を制作しようとするが…
1930年代の最も華やかだった時代のパリ。アメリカからこの地へやってきたスピリチュアリストのローラ(ナタリー)とケイト(リリー・ローズ)のバーロウ姉妹。野心家のローラは、純真なケイトの力を起用して霊を呼び寄せる降霊ショーを仕切っていた。そんな美しい姉妹に接近してきたのは、フランス映画のプロデューサー、コルベン(サランジェ)。彼は新しい技術や発想で新たな映画を作る夢を抱いていたが、姉妹に個人的なセッションを依頼して不思議な体験をしたことから、世界初の心霊映画を撮影しようと、彼女たちと契約を結ぶ。
そんなコルベンに映画会社の重役たちは懐疑的で、彼はケイトに危険な方法を使ってまで霊を呼び寄せようとし、ケイトも協力を惜しまない。そんなコルベンと妹の関係にどこか嫉妬を覚えるローラ。だが果たして姉妹の力は本物なのか?
次第にコルベンの行為は狂気を伴い出し、姉妹の運命も狂い始める。
2016年度作品。1時間48分。仏=ベルギー作品。ファントム・フィルム配給
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