今回は「被害者あるある」4選をお届け!
01: セックスしているカップルは、まちがいなく最初に殺される
これはホラー映画の鉄板あるある。いちゃいちゃしてるだけでも危険なのだが、脱いだらもうイチコロ。「13日の金曜日」では、事に及んだカップルがベッドの下から串刺しにされる。なんと巨匠リドリー・スコット監督の「エイリアン:コヴェナント」でさえ、コヴェナント号のシャワールームでエッチしていた乗組員男女は、案の定エイリアンに襲われた。これは、淫らな性行為は慎みましょう、という道徳的な戒めでは決してない。そうではなく、“リア充はやっつけろ”という、観客の潜在的心理に応えるべく用意された、必要不可欠のあるあるなのである。
02: いじめっ子は殺されるが、反対にオタクは生き残る確立が高い
ホラー映画の観客は比較的に(あくまで比較的にですよ)、非リア充のオタク系が多い。リア充達は恋愛映画を見てデートなのです(笑)。故にこれも、いじめはヤメましょう、因果応報に成りますよという社会的啓蒙よりも、オタク観客達の憤懣を解消し、オタク観客達の自己確認、レゾンデートルの為にある、あるあるである。この自己正当性無限ループにより、ホラー映画は益々コアなファンを獲得してゆくのだ。
03: 最後まで生き残るのは、たいてい女性である
コアなファンだけでは限りがあるので、大ヒットには女性観客が不可欠となる。その為の呼び水としての、フェミニンな女性賛歌、的な意味合いも無くはない。が、悲惨な体験あっての生き残りなので、危機にさらされるなら、やはり男より女の方が映画的には面白そう、という創作理論に基づくあるあるだ。“処女じゃなきゃ生き残れない”という付随あるあるは、これはもう単なるオタク観客の願望、妄想でしかないが(笑)。
04: 誰かいませんか?エニバデ・ヒア!?は惨劇始まる合言葉
無人の屋敷や山小屋で、犠牲者達は必ずこう叫び、自ら悪霊や敵を召喚してしまう。ホラホラ言わんこっちゃない(笑)。で、ナニかを感じて後ろを振り向いても、ナニもいない。だが、元に振り返ると殺られてしまう。ホラやっぱり(笑)。なんとか逃げ出せて、助けがいたかと安心すると、助け人は殺られてしまう。ホラーね(笑)。もちろん警官なんかは一番役にたたない存在として描かれる。これらのあるあるは、しかし、案外人生の真実を突いているのではないか。人生ってそんなもの、皮肉なもんである。