ハリウッドスターインタビュワー歴37年の成田陽子がお送りする「風と共にハリウッド」では、自身のインタビュー内容はもちろん、スターのさまざまな情報をお届けします。今回は、ロンドンで初めて会った、最近のご贔屓 若手俳優、ドーナル・グリーソン。

成田陽子(なりた・ようこ)
ハリウッドのスターをインタビューして37年!!ツーショットと来たらどっさりざくざく。最近は映画の記事も減ってきて発表してないお宝が貯まる一方。貯金は減る一方ですが、ともかくつたないブログで全く為にならないお話と、とっておきの古い写真とか新しいものも載せていきたいと思ってます。

2018年6月21日追記:コンテンツを一部修正しました。

ブレンダン・グリーソンのご子息、ドーナル・グリーソン。

高名な俳優、ブレンダン・グリーソンの息子の一人で、アイルランド人の誇りに溢れていて、地元ドブリン(ダブリンのことを追う発音します)ではブレンダン・グリーソンと発音するのだそうです。

大英帝国内の一国とはいえ、スコットランドもアイルランドもウェールズも頑固に自分たちの言語や慣習を守って、日本での九州弁と東北弁の差以上の全く異なる言葉を誇り高く使います。

父御のブレンダンは背も高いけれど幅も広い恰幅の良い俳優ですが、ドナールは大変なのっぽですが、ひょろひょろで、それが現代のクールな若者のイメージにぴったりで、今や引っ張りだこ。

今年だけでも、この「ウィニー・ザ・プー」の創造者を演じている「グッバイ・クリストファー・ロビン」の他にトム・クルーズ主演の 「バリー シール/アメリカをはめた男」(原題「アメリカン メイド」)、「マザー!」、「キャッシュ・パッド」、テレビシリーズの「カタストロフィ」「スターウォーズ:ザ・ラスト・ジェダイ」「「ア・フュータイル・アンド・ステューピット・ジェスチャー」となんと7本もの映画とテレビに出ているという忙しさで、そのほとんどがアメリカ人役と言うのもさすがに英国俳優アメリカ進出のリーダーのようです。

今まで出演したきた映画で特筆するべきなのは何と言っても「エクス・マキナ」(2014)、「レヴェレント」(2015)、「ブルックリン」(2015)、「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」(2013)でしょうか。どれも全く違う男性の役でカメレオンのようにルックスも表情もアクセントも体の動きも変えて登場しています。

父 ブレンダン・グリーソンとの思い出は?

お父様と一緒にいた時の一番良い思い出について聞いてみました。

「父は自分の居場所をわきまえる、きちんとした人で、俳優だからといって要求を通したり絶対にしませんでした。そういう父の仕事の仕方、他人とのやりとりを目の当たりにしてきましたから、それだけでも素晴らしいお手本であり、父に対する尊敬の心や感謝の気持ちは常に感じています。
仕事に対する責任感と情熱は僕たち兄弟にしっかり受け継がれていると思う。父と僕は アストン ヴィラ(英国チャンピオンシップリーグ)の熱狂的なファンで、215年に強豪リバプールを破ってリーグ優勝をした試合を一緒に観戦して、僕にとっては一生のうちのベストの思い出なんだ!」

とにっこり笑う顔がまた健気と言いましょうか。お母様のことを聞くと、さらに身を乗り出して、

「母は僕らの全てを知って、愛情あふれる世話をしてくれ、アイルランドの情熱の塊の方な女性です。僕にとって一番大事な、かけがいのない母親で、いつも家に帰るのを指折り数えて楽しみにしているのは母のもとに一刻も早く戻りたいから」

と目に涙を浮かべて話すのです。
こんなに愛してくれる息子達をもって、ラッキーなお母様だなーとそばで羨ましくなりました。

お婿さんにしたいほどの育ちの良さ

この日の服装は黒の上着にグレイのズボン、黒のスニーカーというロンドンのお洒落な若者のスタイルで

「ジャケットはバーバリーが貸してくれたんだけれど、すごくぴったりで気に入ったから、後で頼んで自分のものにするつもり」

と恥ずかしそうに笑ってました。そういう控えめな姿勢に、はっきりとした口調で、綺麗なアクセント、感性も豊かで、育ちの良さが漂う、まさにお婿さんにしたいような理想的な男性です。

1983年5月12日アイルランドのダブリンに生まれ、4人兄弟の長男として育ち、順に、ドナル、ファーガス、ブライアン、ルエリ (Ruairi)という名前で、3男のブライアンも俳優となってます。

少年時代から俳優を目指し、最初に注目されたのは「ハリーポッター」シリーズ(2010、2011)で、ビル・ウィーズリーを演じた時でした。あの赤毛のロンの兄貴です。このシリーズでは父御のブレンダンもアラスター・"マッド-アイ"・ムーディの役で登場してました。

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