初老の男の40年も前の初恋相手の母親が亡くなり、彼に奇妙な遺品を残した。それは男に当時の記憶を掘り起こさせることになる……「めぐり逢わせのお弁当」のリテーシュ・バトラ監督が、ブッカー賞に輝いたジュリアン・バーンズの小説を映画化したミステリアスなドラマ。
「パディントン」のジム・ブロードベントの主演作で、「さざなみ」のシャーロット・ランプリングに加えて、「ダンケルク」のビリー・ハウル、「セザンヌと過ごした時間」のフレーア・メーバー、『ビリー・リンの永遠の一日』のジョー・アルウィンらの若手が共演している。
ロンドンで中古カメラ店を経営しながら年金生活を送っているトニー(ブロードベント)の元に、法律事務所から遺品の連絡がきた。亡くなったのは40年も前の初恋相手ベロニカの母セーラ。遺品は当時の親友で若くして自殺したエイドリアンの日記らしいが、遺族のベロニカはそれを渡そうとしない。彼はこの一件にのめり込んでいく。
高校時代、トニー(ハウル)は転校生エイドリアン(アルウィン)と親友になり大学に入ってもつき合っていたが、その縁でベロニカ(フレーア)と出会い恋に落ちた。しかしやがて二人は別れ、ベロニカはエイドリアンとつき合い始める。
当時の友人と会って話し、自分の記憶に自信のなくなったトニーはなんとかベロニカ(シャーロット)と会うのだが……