伝説の興行師の成功物語を描く感動のミュージカル・エンターテインメント
監督はミュージック・ビデオやコマーシャルで活躍してきたマイケル・グレーシーで、これが初長編劇映画となる。脚本には「美女と野獣」のビル・コンドン、TV「SEX AND THE CITY」のジェニー・ビックスが当たり、ミュージカル部分以外の音楽を「ジャングル・ブック」のジョン・デブニ―と「ストレイト・アウタ・コンプトン」のジョゼフ・トラパニーズが担当した。
出演はバーナムの妻チャリティに「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のミシェル・ウィリアムズが扮しているほか、「ダーティ・グランパ」のザック・エフロン、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」のレベッカ・ファーガソン、「スパイダーマン:ホームカミング」のゼンデイヤら歌に定評のある面々が共演している。
歌姫の公演を成功させ、一流興行師に仲間入りしようとするバーナムだが…
19世紀半ばのアメリカ。庶民出身のP・T・バーナム(ジャックマン)は幼なじみだった上流階級のお嬢様チャリティ(ミシェル)と結婚、彼女の両親からはさげすまれながらも、幸せな家庭を築いていた。
だが、勤めていた会社が倒産、バーナムは市井の人々に娯楽を与えたいと博物館を開業する。最初は不入りだったが、娘の言葉をヒントにユニークな人々を集め、空中ブランコや動物も取り入れたショーにすることで人気を博した。しかし、裕福にはなったものの上流階級の人々は彼を受け入れようとはしない。
そんな時、ロンドンで成功した若い興行師フィリップ(エフロン)がやってきた。上流階級にも受け入れられている彼を口説いてパートナーにしたバーナムは、フィリップのつてで英国のヴィクトリア女王との謁見もかない、その場でヨーロッパの歌姫ジェニー・リンド(レベッカ)と知り合いになる。
彼女のアメリカ公演を成功させれば、自分も一流の興行師として認められる。上流階級の仲間入りもできる。そう思ったバーナムは、ジェニーに高額のギャラを提示、何とか彼女のアメリカ公演を成功させようとするのだが、それが彼のつまずきのきっかけだった……
ここにも注目!作品のウラバナシ
そもそもP・T・バーナムという男とは?
バーナムの本名はフィニアス・テーラー・バーナム。1810年7月5日、コネチカット州生まれ。いくつかの事業に失敗した後、1835年から興行師としての仕事を始め、親指トム将軍やインディアンのダンス団などの出し物で人気を集めた。1871年にはサーカスやほかの出し物を総合した“地上最大のショウ”を展開、翌年にはサーカス巡業のため専門の列車を運行させ、以後は他のサーカス団でも使われるようになった。
「ラ・ラ・ランド」の作詞作曲コンビが楽曲を担当!
この映画のミュージカル・ナンバーを手がけたベンジ・パセックとジャスティン・ポールのコンビは、「ラ・ラ・ランド」の主題歌“シティ・オブ・スターズ”でアカデミー賞を受賞、エマ・ストーンが歌った“オーディション”もノミネートされていた。ブロードウェイ・ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』ではトニー賞受賞という、現在30代前半の最も注目されている作詞作曲家コンビで、これまでに手掛けた作品はそのほとんどが何らかの賞の候補になっている。