「96時間」シリーズはじめ、アクション映画の渋いヒーロー役で人気を博す英国実力派アクター、リーアム・ニーソン。その彼が「アンノウン」「フライトナイト」「ラン・オールナイト」に続いて4度目のコンビを組むジャウマ・コレット・セラ監督との最新作「トレイン・ミッション」(ギャガ配給)の宣伝で13年ぶりの来日。多忙な彼がインタビューに応えてくれた。
画像: 「トレイン・ミッション」© STUDIOCANAL S.A.S.

「トレイン・ミッション」© STUDIOCANAL S.A.S.

STORY
住宅ローンと息子の学費を抱え、貯金もない60歳の保険会社営業マン、マイケル(ニーソン)は、突然会社から解雇通告を受けてしまう。馴染みの駅からいつも通り通勤電車に乗り、帰途につくマイケル。そこにジョアンナという見知らぬ女が現われ、心乱れるマイケルにある提案を持ちかける。それは『乗客の中からある盗品の入った鞄を持つ人物を見つけたら、十万ドルの報酬を与える』というもの。マイケルは思いもよらぬ大きな罠にはまっていこうとしていた……

ファイト・シーンを演じるときに一番難しいこととは?

セラ監督とは今度の「トレイン・ミッション」で4回も一緒に仕事をしていますが、それだけ彼が信頼できるからでしょうか?
『そうだね。彼のことは100%信じていると言っていいだろう。ジャウマとは言葉を使わなくても以心伝心で気持ちが通じる関係なんだ。彼は撮影中あまり考えすぎることをしない。リハーサルもやりすぎない。そんなところも私に合っている。素晴らしいダンスパートナーのような存在だ。私はアイルランド出身で、監督はスペイン人、ニューヨークの話なのに撮影は英国のスタジオ、という不思議な環境で撮影しても全く問題になることはないね』
本当はやはりニューヨークで撮りたかったのだそうだが、税金対策で英国のスタジオで撮ることになったという。
『スタジオに本当は七両分ある電車の車両を一両と半分作って撮影したんだが、この撮影の前に、そこで「スター・ウォーズ」の新作(「最後のジェダイ」?)を撮っていたんだ。それが終わり次第、私の長年のスタント・チームで電車内のスペースを計算しながら、車内アクション・シーンを組み立てたんだよ。彼らの考えたファイトシーンに監督からゴーサインが出たら、私はそれを目隠ししていてもできるように何度も繰り返して覚えるんだ。そのくらい体に染みつけるのに、一番難しいのは、実際撮影する時に、その動きをいかにも初めてやります、という風に見せなくてはいけないことなんだ(笑)』

画像: ファイト・シーンを演じるときに一番難しいこととは?

この仕事(俳優業)に就けて自分は本当に幸運だったと思う

と裏話もサービスしてくれた。そんな激しいアクションをこなすために65歳の今も体調管理は欠かせないという。
『体を絞って、体調を維持することは重要だよ。うちにちょっとしたジム・スペースもあるし、パワー・ウォーキングなんかもやっている。大作映画の主役を演じるんだから、責任は重い。私が共演者やスタッフみんなのお手本になるように、遅刻や病気もしないようにしていなくてはね』
こういう真面目なところが、ニーソンが俳優として業界で愛される理由なのかも。
『この仕事が出来て私は本当に幸運だと思っているんだ。自分が生まれた小さな街のことを考えると、普通なら将来は教師とか、工場や農場で働くしかなかっただろう。それが今こんな恵まれた環境にいることを思えば、自分の幸運を忘れず、この仕事を祝福するような職場にしたいと思うんだ。他のスタッフや出演者とも仲良くやって、いい現場にしたいものね』
と、自分がこの世界で長く仕事できていることを分析するニーソンは、本当にストイックな人のようだ。

画像: この仕事(俳優業)に就けて自分は本当に幸運だったと思う

そんな彼が「トレイン・ミッション」のマイケルを演じることになり、心がけた事とは?
『最初に脚本を読んだ時と、完成版の映画ではそれほど内容は変わっていない。ということはよく出来ていた脚本だからだ。でも昔からある話だが、こういうスリラー映画は劇場を出て家に帰り一息ついて、冷蔵庫の扉を開けた瞬間『…おい待てよ、あれは一体?』と後から疑問が湧いてくるシーンがあるものだ(笑)。本作で重要なのはリアルタイムで話が進行することだよね。観客が一緒になってマイケルと同じハラハラの体験をしてくれるといいと思うね』
ここで彼の方から『映画を楽しんでくれたかい?』と逆質問。『大変楽しんで見ることができました!』と返答すると、『監督に伝えておくよ』とにっこりほほ笑んだ。
「トレイン・ミッション」は2018年3月30日から全国で公開(東京、TOHOシネマズ日比谷で3月29日から先行上映あり)される。

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