杉山すぴ豊
アメコミ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。
「インフィニティ・ウォー」公開直前大予想!
もうすぐ「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」公開なわけですが、記事執筆時点で僕もまだ試写を観られておらず、とにかく4月27日が待ち遠しいです。さて「ブラックパンサー」はもう皆さんご覧になっている、という前提で、「ブラックパンサー」から「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にどうつながるのか予想してみましょう。
まずエンドクレジットのおまけシーンで明らかになったように、ウィンター・ソルジャーことバッキーはワカンダでリハビリしてました。もう洗脳はとけたようです。ここでバッキーがワカンダの子どもたちから“ホワイト・ウルフ”と呼ばれています。コミックでは同名のキャラがいて(バッキーではない)“ワカンダで育てられた白人の子が、この国の秘密警察の長になる”というお話でした。映画ではバッキーがこの名を使う?
バッキーはシュリちゃん(キュート!)がケアしていたわけですが、彼の失われた人工アームは彼女がヴィブラニウムで造るのかな。
エージェント・ロスにしろバッキーにしろ、傷ついた人を立ち直らせるシュリちゃんですが、ここであることに気付きます。「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の予告編で、アイアンマンことトニー・スタークの親友ローディがウォーマシンとして復活しています。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でローディは負傷し、下半身が麻痺状態。スタークの技術をもってしてもローディは復活できなかった。
しかし「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で活躍?となると、彼もシュリちゃんとヴィブラニウムが治すのかも!
「ブラックパンサー」で皆が期待していた、最後の(6つ目の)インフィニティ・ストーン=ソウル・ストーンは登場しませんでしたが、ヴィブラニウムが隕石だったということが判明したので、ヴィブラニウムがインフィニティ・ストーンである可能性は高い。そう考えると「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の予告編でワカンダ軍とサノスたちが戦う理由もわかるし、ヴィブラニウムの影響を受けたハーブのエキスを飲むと先祖たちと霊的な交信が出来るというのも、それこそソウル(魂)ストーンの名にふさわしい。
こうした予測が当たっているか? 答え合わせは27日に劇場で(笑)。
スピルバーグがアメコミ・キャラを登場させた「レディ・プレイヤー1」
今年のGWは「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」以外にも、「パシフィック・リム:アップライジング」、そして「レディ・プレイヤー1」が公開されます。「レディ・プレイヤー1」の方は、先日試写を観させていただきました。この映画、ストーリーもさることながら劇中にちりばめられたオタク・ネタをどれだけ見つけられるか、という楽しみがあります。
僕としては有名なアメコミ・キャラが何人か出てくるのが嬉しかったのです。というのもスピルバーグは、昨今のアメコミ映画ブームについて苦言を呈しており、自身はアメコミ映画を撮る気がない、みたいなことを言っていたのです。
しかしこの「レディ・プレイヤー1」にはいくつかアメコミ・ヒーローが出てくる。もしかすると最初で最後の、スピルバーグによるアメコミ・ヒーロー演出なのかもしれません。
原作小説の「レディ・プレイヤー1」(邦訳「ゲームウォーズ」)にはなんと日本の東映が作った、日本の特撮ドラマ版「スパイダーマン」に登場した巨大ロボ、レオパルドンも出てきます。さすがに版権が大変だったのか、この映画版には出てきませんが。このレオパルドンは、マーベル・コミックの世界では、スパイダーバースと呼ばれるスパイダーマン絡みのパラレル・ワールドの中の1つに存在。各スパイダーバースには、その世界に応じた様々なスパイダーマンがいる、という設定になっています。
アメリカでは年末、日本では年明けに公開されるスパイダーマンのアニメ映画 「スパイダーマン:スパイダーバース」はまさにこれをテーマにした作品。こっちにはレオパルドン出てきてほしいなあ。