アカデミー賞では助演女優賞を受賞!
1994年リレハンメル冬季オリンピックの出場権を得るために、元夫にライバル選手の襲撃を依頼したと世間の注目を集めた“ナンシー・ケリガン襲撃事件”の容疑者トーニャ・ハーディング選手。「ラースと、その彼女」のクレーグ・ギレスピー監督がそんな彼女の生き様と、報道によってゆがめられた事件の真相に迫る問題作で、先日のアカデミー賞では、主演女優賞(マーゴット・ロビー)、助演女優賞(アリソン・ジャネー)、編集賞にノミネートされ、アリソンが見事受賞した。
他に「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のセバスチャン・スタン、ポール・ウォルター・ハウザー、マッケナ・グレースらが共演。脚本はスティーヴン・ロジャーズがトーニャと元夫のジェフ・ギルーリーへのインタビューを基に書き上げたが、二人の証言は大きく食い違うことが多かった。だがあえてその異なる面をすべて出すことで判断は観客に委ねることにしたという。
才能はあるのに結果を出せないトーニャだったが…
白人で低所得で学もない母ラヴォナ(アリソン)にポートランドで育てられた娘トーニャは、4歳でスケートの才能を発揮。コーチをつけてもらったものの、横柄なラヴォナに罵倒されながら成長したトーニャ(マーゴット)は、リンクで出会ったジェフ(スタン)と恋に落ちるが、そんな彼もDV男。実力はあるが態度が悪いトーニャは、審査員にも嫌われ、なかなか結果を出せずにいた。ついにはコーチを解任、母とも大ゲンカして家を出てしまう。
米女性で初めてトリプルアクセルを成功させたトーニャ
そんな彼女の運が上向いてきたのはジェフと結婚した翌年、全米選手権で米国人として初めてトリプルアクセルを成功させ、92年のアルベールビル五輪に出場。4位に終わったが94年のリレハンメルにも連続出場の希望が。そんな時、離婚したジェフとその怪しい友人ショーン(ハウザー)が勝手にトーニャのライバル、ナンシー・ケリガン選手を襲撃する暴挙に出てしまう。トーニャにも関与の疑いが向けられるが……
「アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル」
監督/クレイグ・ギレスピー
出演/マーゴット・ロビー、アリソン・ジャネイ、セバスチャン・スタン、ポール・ウォルター・ハウザー、マッケナ・グレース
5月4日公開/ショウゲート配給
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