「夢」をあきらめずに前に進む姿に勇気をもらえる珠玉の青春音楽映画
1980年代、痛烈な言葉と音楽性で、イギリスのミュージックシーンを席巻した伝説のバンド“ザ・スミス”のボーカルリスト、スティーブン・モリッシー。本作は、彼の若き日に焦点をあてた青春音楽映画。高校をドロップアウトし、ライブハウスに通いつめバンド批評を投稿する日々の中で、出会いや別れ、苦悩と挫折を乗り越え、ミュージシャンとしてのアイデンティティを確立するまでを描いていく。
物語の舞台は1976年のマンチェスター。高校をドロップアウトしたスティーブン・モリッシーは、ライブに通っては批評を音楽紙に投稿するだけの毎日を送っている。家計を助けようと就職しても職場に馴染めず、仕事をサボって詩を書くことが唯一の慰めだった。
そんな時、美大生のリンダーと出会い、彼女の後押しもあってバンドを組むことになる。初ライブは成功、スティーブンはミュージシャンになろうと仕事を辞める。しかし順調に思えた彼を待ち受けたのは、別れや挫折だった。1982年、それでもあきらめずに音楽を続けるスティーブンの元に1人のギタリストが訪ねてくる。それは、のちに彼と「ザ・スミス」を結成するジョニー・マーだった。
皮肉屋でコミュニケーションが苦手、音楽への情熱は人一倍なのにどうして良いかわからず苦しむ、若き日のモリッシーを演じるのは『ダンケルク』のコリンズ役で一躍ハリウッドスターの仲間入りを果たしたジャック・ロウデン。
モリッシーの才能を見抜き後押しするアーティストの卵、リンダー・スターリング役には「ダウントン・アビー」シリーズのジェシカ・ブラウン・フィンドレイ。職場の同僚でモリッシーを誘惑するクリスティーン役には新作ドラマ「キリング・イヴ/Killing Eve」で暗殺者ヴィラネル役に大抜擢されたジョディ・カマー。
今まさに旬のスターが競演し、1970年代を代表するニューヨーク・ドールズ、ロキシーミュージック、セックス・ピストルズ、モット・ザ・フープルほか様々なアーティストの楽曲で物語が彩られていく。
「夢」を、「自分」をあきらめずに前に進む姿に勇気をもらえる珠玉の青春音楽映画が完成。インタビュー集など関連書籍の発売も相次ぎ、5月24日には新作カバーアルバム発売も発表、精力的な活動でアーティストやファンの心を魅了し続けるモリッシーのʻはじまりの物語ʼは必見だ。
ENGLAND IS MINE(原題)
2019年5月31日(金)、シネクイントほか全国公開
配給:パルコ
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