「出演したのは、ポケモンが好きだから！」
主人公のジャスティス・スミスは23歳、ヒロイン役のキャスリン・ニュートンは21歳と、まだ若い２人だが、すでに映画出演歴は華やか。ジャスティスはナット・ウルフ主演の青春映画『ペーパータウン』や『ジュラシック・ワールド／炎の王国』、キャスリンは数々の映画賞で話題を集めた『スリー・ビルボード』『レディ・バード』などに出演している。そんな売れっ子の2人がこの映画に出たのには理由がある。
ジャスティス「僕が出演を決めるときに大事にしているのは、人間を描く物語かどうかということ。この映画はポケモンを実写化しただけじゃなくて、僕が演じたティムのさまざまな思い、切実な願いや喪失感を描いているから出演したんだ」
キャスリン「脚本を読んで、ルーシーを演じたいと思った。この映画を見る若い少女たちに、こういう女性像を見せることは大切なことだと思うから。ルーシーは自分が何をやりたいのかを知っていて、そのために行動する女性。私の年齢だと、そういう女性像を演じる機会はなかなか巡ってこないの。それに、ポケモンが大好きだから」
ジャスティス・スミス Photo by Motoi Onishi
その言葉通り、2人は実生活でも小さな頃からポケモンが大好きだった。
ジャスティス「子供の時から大好きだ。アニメで見て、カードを集めたしゲームもやった。ゲームで最初にプレイしたポケモンだったから、ワニノコが大好きだったよ」
キャスリン「私がポケモンに出会ったのは、小学校の初登校日。ママが買ってくれたリュックがピカチュウだったの。きっとママはピカチュウが好きだったんだと思う。そのリュックが可愛くて私も大好きになった。でもアニメを見て好きになったのは、ミュウ。とってもキュートだから」
しかし、キャスリン演じるルーシーが相棒に選んだポケモンは可愛い系ではなく、ぼーっとした顔のコダックだ。
キャスリン「彼女がコダックを選んだけど、コダックも彼女を選んだのよ。ポケモンの方からも選ばれないと、相棒になれないから。2人がお互いを選んだのは、性格が似てるからだと思う。2人とも頭が痛くなると爆発しちゃうところが同じだもの（笑）」
キャスリン・ニュートン
映画では俳優とポケモンが見事に共演しているが、撮影現場ではポケモンの代わりに様々なパペットが使われた。
ジャスティス「セットにはパペットを操作するスタッフがいて、いろんなタイプのパペットが使われた。グリーンテープを巻かれたものから、毛並みのあるものまで。動きを操作できるパペットもあって、それを歩かせて視線をどうやって合わせるのか試したり、実際の高さと重さのパペットを肩に乗せて、肩がどのくらい傾くかを体感したりしたよ。キャスリンは、実際と同じ重さのコダックを背負って演じたから、もう大変さ」
キャスリン「コダックは重いの！彼を背負って走るのはラクじゃなかった（笑）」
ジャスティス「ピカチュウは鼻がプラスチック製で押すとプニプニしているパペットもあって、それがキャスリンのお気に入り」
キャスリン「あの鼻、大好き！」
ジャスティス「そうやってパペットでリハーサルして、それを覚えて、撮影ではそれを思い出しながら演じたんだ」
2人の楽しそうな話しぶりからも、撮影現場のいい雰囲気が伝わってくる。ちなみに、ライアン・レイノルズは名探偵ピカチュウの声だけではなく、表情も担当。本編の撮影開始前に、ライアンは映画全編のピカチュウを演じ、その表情がモーション・キャプチャーで取り込まれた。2人はその撮影時に彼と過ごし、それから一緒にプレスツアーをしてさらに親しくなったという。
ジャスティス「彼は最高だよ。可笑しいし、反応が返ってくるのが速い。最高にナイスで"いいヤツ"って感じ」
キャスリン「私も大好き。共演する前から彼の大ファンだから、共演できたなんて夢が叶ったような気持ち。実際会ったら、想像していた以上に素敵な人だった。すごく寛大で、輝いてるの。彼がピカチュウに息を吹き込んで、この映画をよりよいものにしてくれたと思う」
2人は本作で日本が誇る名優、渡辺謙とも共演している。
ジャスティス「彼はクール」
キャスリン「彼はレジェンド」
ジャスティス「すごく才能があってシリアスな俳優だと思っていたら、今回、すごくユーモラスな演技もすることが分かって、衝撃を受けたよ。現場でも、彼と相棒のポケモン、ブルーの共演ぶりを見るのは楽しかったな」
そんなポケモンが大好きな２人が、もしパートナーポケモンを選ぶとしたら？
キャスリン「私はトリミアン。プードルに似ているポケモンよ。私はプードルが大好きで、3飼ってるの。トリミアンが私と仲良くしてくれるかはわからないけど」
ジャスティス「僕はワニノコだな。子供のときに一番ゲームで遊んだポケモンだから。オモチャも持ってたよ。それに彼の体の色は、僕が好きな色なんだ。ワニみたいな姿をしているところもクールだよね」
「名探偵ピカチュウ」
『名探偵ピカチュウ』
世界中であらゆる世代に愛される“ピカチュウ”がハリウッドで初の実写映画デビュー。見た目はかわいいけど、中身はおっさん？な名探偵ピカチュウが、ライムシティを舞台に難事件に挑む。長い間会っていなかった父ハリーが亡くなったという知らせを受けた青年ティムがライムシティにやって来て、偶然出会った記憶喪失のピカチュウとコンビを組み、ハリーを巻き込んだ謎の事件の真相に迫っていくが……ピカチュウの声をライアン・レイノルズが演じ、ティム役のジャスティス・スミスのほか、キャスリン・ニュートン、渡辺謙らが共演。監督・脚本はロブ・レターマン。
2019年5月3日（金）より全国公開。配給：東宝
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