黄金に魅せられた4人は偶然手を組むことになり―
1851年、時はゴールドラッシュ。
最強と呼ばれる殺し屋兄弟、無骨で優しい兄・イーライ(ジョン・C・ライリー)と、裏世界でのし上がりたい好戦的な弟・チャーリー(ホアキン・フェニックス)は、政府の内密な依頼で黄金を探す化学式をみつけた化学者ウォーム(リズ・アーメッド)を偵察係モリス(ジェーク・ギレンホール)とともに追うことになる。
しかし黄金に魅せられた4人は偶然手を組むことになり―。
組むはずではなかった4人の思惑が交錯、西部劇のルックながらサスペンスドラマの要素が入り、
読めない展開、誰が善で誰が悪なのかツイストしていく人間ドラマに目が離せない“一攫千金ウエスタンサスペンス”がここに誕生した。
「お前らじゃ無理だ!」「全員殺されるぞ」・・・
黄金を狙う敵からの急襲に2人だけで応戦しようとするモリスとウォームに、チャーリーが叫ぶ。
彼らは自分たちを殺すために追いかけていたシスターズ兄弟を捕獲したのだが、その折に別の追っ手から襲われてしまったのだ。ウォームは一瞬ためらったが、圧倒的に自分たちに不利な状況であることを冷静に判断、シスターズ兄弟とともに応戦することを決意し、彼らを捕らえていた手錠を外すことをモリスに促す。
解放された途端「ボスは死んだ、カネはもらえんぞ やる価値はあるのか?」 と、無邪気に叫ぶチャーリーと、緊迫する状況なのにどこかこの状況を楽しんでいるように見えるニヤニヤと微笑するイーライ。
普段は知能担当だが、おぼつかない手際ながらも、初めて自ら身体を張って闘いに挑んでいく偵察係のモリスなど、いつ誰が銃撃に倒れても全くおかしくない切迫した状況の中でこそ現れる“それぞれのキャラクターの人間性”を見事に演じきった様子を閉じ込めた、ハリウッドきっての性格俳優たちの醍醐味を感じられる映像となっている。
本作はフランスの名匠ジャック・オーディアール監督初の英語作品でもあり、キャストは『シカゴ』のジョン・C・ライリー、『ザ・マスター』のホアキン・フェニックス、『ナイトクローラー』のジェーク・ギレンホール、『ヴェノム』のリズ・アーメッドと実力者ぞろい! 愛おしさをにじませるキャラクターの掘り下げなどオーディアール監督は西部劇ジャンルに新しさを与えたエンターテインメント作品に仕上げている。
(C) 2018 Annapurna Productions, LLC. and Why Not Productions. All Rights Reserved.