ブルース・リーから武術指導も受けていた?
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の舞台は1969年のロサンゼルス。レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、二人の友情と絆を軸にハリウッド黄金時代の光と闇に迫った話題作。
ストーリーの軸ともいえる実在の女優シャロン・テートがカルト集団マンソン・ファミリーに殺害されて全米を震撼させてから今年の8月9日で50年が経つ。そんな映画史を語るうえで忘れてはいけない日を振り返るために、本作でマーゴット・ロビーを演じたシャロン・テートが劇場で自身が出演した映画のチケットを買うシーン映像を解禁。
シャロン・テートは、1960年代にテレビの小シリーズに出演し、その後、映画『吸血鬼』(1967)で共演したことが縁で1968年に映画監督のロマン・ポランスキーと結婚。しかし、その翌年1969年8月9日に、狂信的カルト指導者チャールズ・マンソンの信奉者たちによって妊娠8か月の身重の身で、たまたま自宅に訪れていた友人とともにロサンゼルスの自宅で殺害され、その事件は犯罪史上未曽有の猟奇的殺人事件として全米を震撼されることとなった。
今回解禁となる映像では、マンソン・ファミリーたちに殺害される前の幸せの絶頂にいる時のシャロンの姿が。ぴったりとした黒いタートルネックと白いミニスカに合わせたキュートな白いブーツといういでたちのシャロンが映画館のチケット売り場にさっそうと現れる。自身が出演した『サイレンサー第4弾/破壊部隊』(1968)を鑑賞しに来たシャロンは、通常の客と同様にチケットを購入しようとするが、考えなおして「もし私が映画にでていたら?」と受付嬢に茶目っ気たっぷりに問いかける。そして、嬉しそうに「映画に出ているの。シャロン・テートよ。」と説明し、受付嬢は劇場の支配人を呼び、劇場へと迎え入れられる。
殺害された悲劇の美人女優という文脈で描かれることの多いシャロンだが、本編では、自身が出演した作品で笑い声をあげる観客を観て嬉しそうな表情を見せたり、流行りのファッションに身を包み、
男性誌“プレイボーイ”の創設者であるヒュー・ヘフナーの豪邸でのパーティに夫であるポランスキーとともに繰り出したりと等身大の女性としての姿もしっかりと描かれており、誰もがシャロンに対して人間味を感じることができるとともに彼女に共感が持てるはず。
実は、シャロンが出演した『サイレンサー第4弾/破壊部隊』では、アクションシーンがあり、なんとブルース・リーから指導を受けたことも。もし、この事件がなかったら、どのような作品に出演し、活躍していたかと考えずにはいられない。