“あなたのことばかり、考えている”というコピーも印象的
本作は、『君の名前で僕を呼んで』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、今や世界が最も期待する俳優ティモシー・シャラメが、『君の名前で僕を呼んで』でブレークする前、10代のときに出演した作品(本作の撮影時は19歳)。演劇大会に挑み、傷つき、笑い、恋をした先生と学生4人の忘れられない週末が描かれる。原題は『Miss Stevens』。
人づきあいが苦手で無口な高校生ビリーが気になるのは、英語教師でどこか憂いのあるスティーヴンス先生。ある週末、ビリーはクラスのリーダー的存在の女の子マーゴットに誘われ、陽気なサムと、引率を引き受けたスティーヴンス先生の4人で車に乗り演劇大会に参加することになる。
一方スティーヴンス先生は、出発前に校長から心配ごととして、ビリーには行動障害があり薬を飲んでいることを告げられる。生徒との関係には細心の注意を払いたいスティーヴンス先生だったが、真っ直ぐ感情をぶつけてくるビリーに翻ろうされ----。
シャラメが演じるのは、金髪の美しい英語教師ミス・スティーヴンスに秘かに恋心を抱く、行動障害がある男子学生ビリー。10代の溢れる衝動とやるせなさを閉じ込めたような繊細な演技は今日の活躍を十分に予期させる。
スティーヴンス先生役のリリー・レーブは舞台で活躍し、トニー賞ノミネート経験もある実力派。本作でサウス・バイ・サウスウエスト映画祭 最優秀女優賞を見事獲得した。
カーラジオから流れるバンドのアメリカの1970年代のヒット曲「金色の髪の少女」の歌詞がスティーヴンス先生を慕うビリーの心に寄り添い切なさと感動を深め、ナンシー・シナトラの「I USED TO THINK IT WAS EASY」が個性豊かなキャラクターの心情を彩るなど、懐かしいヒット曲が10代のビリーと年上のスティーヴンス先生との距離を近づけていく。本作の世界観を作り出す大きな役割を担う挿入歌にも注目だ。
今回解禁になった予告編では、“あの頃 不器用な恋をした”というコピーと共に、スティーヴンス先生を見つめるビリー、名前を呼んだり彼氏の有無を確かめたりするビリーと、彼の情熱に戸惑いながらも向き合おうとするスティーヴンス先生の姿が描かれる。わずか数日間の週末の出来事ながら、彼らの確かな痛みと成長に向き合う本編への期待が膨らむ。
同時に解禁となったポスタービジュアルは、頬杖をついてどこかを見つめるビリーとスティーヴンス先生の姿があしらわれている。爽やかな黄色と落ち着いたネイビーの配色は、生徒と先生とのコントラストを描いているかのよう。“あなたのことばかり、考えている”というコピーも印象的な一枚だ。
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マイ・ビューティフル・デイズ
2019年11月1日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開
配給:ファインフィルムズ
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