パリ郊外の看護学校で学ぶ40人の150日間に密着
フランスで異例の200万人を動員した世界的ヒット作『ぼくの好きな先生』や『パリ・ルーヴル美術館の秘密』などで知られ、フレデリック・ワイズマンらと並ぶ現代ドキュメンタリー最高峰の一人ニコラ・フィリベール監督。
『音のない世界で』では、聴覚障害のあるろう者たちの世界に、前出『ぼくの好きな先生』では、小さな村の小学校の13人の生徒たちとたったひとりの先生の日々に優しく寄りそってみせた。 小さくも多様な日常の中にあるかけがえのない瞬間を、優しさに溢れた眼差しで捉えてきた彼の、11年ぶりとなる待望の日本公開作となるのが本作『人生、ただいま修行中』。
2016年に監督が救急救命室に運ばれ一命をとりとめたことをきっかけに、医療関係者、特に看護師と共に映画を撮ることを決意し生まれた意欲作。パリ郊外の看護学校で学ぶ、年齢、性別、出身も異なる多様な生徒たち40人の150日間を追った感動ドキュメンタリーだ。
このたび解禁された予告編冒頭では、手に汗握る採血や抜糸、ギブスを外すのも全てが初体験の生徒たちの姿が映される。そして、まだまだ頼りない看護師の卵たちが、やがて心臓病の病棟、末期がん患者の緩和ケアをするホスピス、婦人科・産婦人科、小児科など様々な実習の現場で、患者と自分に向き合いながら、悩み、苦しみながらも、大きな責任に立ち向かう心構えを少しずつ身につけ、成長していく。
そんな彼らにニコラ監督のカメラは優しく寄り添い、鮮明に、時にコミカルにかけがえのない一瞬を捉えていく。「失敗は成功の母」であり、誰もが、初めてを経験し、失敗しながら生きていく。彼らの姿が「人生は学びと喜びに溢れている」ことを教えてくれる、あたたかな感動を呼び起こす予告編となっている。
あわせて解禁された日本版ビジュアルは、人形を使って蘇生の処置を学ぶ生徒や、注射器を真剣に見つめる生徒など、40人それぞれの授業風景の写真をメインに、「つまずいたり、悩んだり、笑ったり。」というコピーが、『人生、ただいま修行中』という邦題と共に、観客の私たちにも通じる、人生そのものへのエールを感じさせる内容になっている。
現代ドキュメンタリーの巨匠が、今を生きる私たちへ新たに贈る人生賛歌『人生、ただいま修行中』。本作の公開に向け、ニコラ監督の来日も決定している。
人生、ただいま修行中
2019年11月1日(金) 新宿武蔵野館 他全国順次公開
配給:ロングライド
©️Archipel 35, France 3 Cinéma, Longride -2018