アメコミライターとして活躍する杉山すぴ豊さんの連載コラムです。アメコミ関連の映画について、縦横無尽に楽しい知識、お得な情報などをみなさんにお届け。今回の東京コミコン2019はホントにすごかった。ステージMCで多くの来場ゲストにも会わせていただきましたが、その時のお話をしますね。

杉山すぴ豊
アメコミ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。

ジュード・ローが東京コミコンに参加したことは世界中のファンをびっくりさせた!?

今年も開催された東京コミコン。来場者は6万9700人を超え、目標としていた7万人にはほんの少し足りませんでしたが成功だったと思います。SNSでもポジティブな意見が多く、メディアの露出もぐんと増えました。いくつかの問題点はまだあるものの、ファン・イベントとして大きく成長しつつあります。

特に今年はクリス・ヘムズワース、ジュード・ロー、マーク・ラファロ、イアン・サマーホルダー、ダニエル・ローガン、オーランド・ブルーム、ルパート・グリント、ザッカリー・リーヴァイというゲストが一堂に集まるという、世界的にも類を見ないゴージャスなイベントに。ジュード・ロー氏にいたっては「ガタカ」や「A.I.」(そして「スカイキャプテン」!)といったSF映画にも出ているし、「ロード・トゥ・パーディション」はグラフィック・ノベル原作。

なにより「シャーロック・ホームズ」のワトソン、「ファンタスティック・ビースト」のダンブルドア、「キャプテン・マーベル」のヨン・ロッグとジャンル映画にも多数出演していますが、“コミコン”というものに参加すること自体、今回が初めてとのこと。おそらく世界中のギーク(オタク)がビックリしたのではないでしょうか?オープニング・セレモニーではこれらスターたちに鏡割りをしてもらいましたが、当然、クリス・ヘムズワース氏の手には木槌の代わりにムジョルニア(笑)。

あのムジョルニアは僕の私物で、イベントの後、多くの人からクリスが握ったところを触らせてほしい、とリクエストされました(笑)。こうした裏方仕事もしながら、僕のサイン会もスクリーンさんのブースで開催されました。来てくださったみなさん、本当にありがとうございました!“すぴさんと会うことも東京コミコンの楽しみの一つです”なんて言われると、もっとがんばらなきゃって気持ちになります。

そしていくつかのステージのMCを宇垣美里さんと担当。宇垣さんはもともと映画や海外ドラマのファン。だからコメントにも愛があるし、ゲストの出演作はちゃんと予習してきます。以前、宇垣さんがパーソナリティをつとめるラジオ番組でDCヒーローを取り上げたことがあり、その時のゲストが僕だったのですが、とても楽しいトークが出来ました。だから今回、ザッカリー・リーヴァイ氏が飛び入り参加したDCコスプレ・イベントの司会も宇垣さんにやっていただいたのです。

ゲストから貴重な話を聞き出せて“MCすぴ”がんばりました(笑)!

貴重なコメントをくれたマーク・ルファロ氏。ホントいい人でした

僕が今回、自分なりに“MCすぴ”としてよくやったなと自負しているのは、マーク・ラファロ氏から“これからのMCUにハルクが出る可能性がある。ハルクvsウルヴァリンもいいね(注:もともとX-MENのウルヴァリンはハルクのコミックでデビューしたのです)”というコメントをもらえたこと、オーランド・ブルーム氏から“MCUに出るならキャプテン・ブリテン(注:イギリスにいるキャプテン・アメリカ的なヒーロー)を演じたい”と言わせたこと、そして“「マイティ・ソー:ラブ&サンダー」の撮影が来年から始まるよ”とクリス・ヘムズワース氏から聞き出せたこと、でしょうか。

これらは海外のエンタメ・メディアでもスクープ記事として報じられたので、東京コミコンの名は世界のエンタメ業界にも知れ渡ったかな。

イアン・サマーホルダー氏のファンになっちゃいました

というわけで今年もいろいろな思い出と出会いがあった東京コミコンですが、僕が今回最も印象的だったのがイアン・サマーホルダー氏。TVドラマ「ヴァンパイア・ダイアリーズ」の主役。

正直、僕は「ヴァンパイア…」の熱狂的な信者というわけではなかったのですが、イアン氏のファンに対する思いやりやノリの良さ、人間的魅力にハマってしまいました。最終日、彼との別れが一番寂しかったぐらいですから。一方ファンの方々の愛があったからこそ、イアン氏のステージは熱く温かいものになりました。

素敵なスターと素晴らしいファンの両方がいて初めて東京コミコンは成立します。ファンのみなさんも東京コミコンには欠かせない主役なのです。

前回の連載はこちら!

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