正しく消費するだけで本当に世界を救えるのだろうか?
スーパーで見かける「環境に優しい」商品。買うだけでオランウータン、海、そして熱帯雨林まで救えるというが本当だろうか? 確かに「お買い物は投票」というように一人ひとりの消費行動は企業に影響を与える力がある。でも、本当に正しく消費するだけで世界を救えるのだろうか?
本作は、監督が世界一周しながら「エコの嘘」の実態を体当たり取材したドキュメンタリー。この映画を観たら気軽にスーパーで買い物できなくなるかもしれない⁉
ヴェルナー・ブーテ監督は、グリーンウォッシングの専門家カトリン・ハートマンとスーパーを訪れ、カップスープ、ピザやドレッシングなど多くの既製品に「持続可能な」と表示のあるパーム油が使われていることを知る。
「持続可能なパーム油なんてない」と主張するカトリンに驚き、実態が知りたくなった監督は世界一周航空券を買い、ハートマンと一緒に旅に出た。
2 人がまず向かったのは、パーム油の生産量世界一のインドネシアだ。現地の活動家の案内で、数日前まで熱帯雨林だったがパーム油農園を拡大するため企業により不法に焼き尽くされた土地を訪れると、監督はその痛ましい惨状を見て絶句する。
どうしても普段の買い物と、森林破壊が結びつかない。どうすれば環境破壊をせずに済むのか? 買わないことなのか、正しい消費の選択をすることなのか?
2 人はブラジル、ドイツ、米国を巡って、様々な業界の実態を調べていく。そして著名な学者ノーム・チョムスキーなどに解決方法を聞きに行く。
このたび解禁された予告編は、「持続可能で公正な商品を買うだけで世界を救えるというのは嘘」という衝撃的な言葉から幕が開く。そして真実を求めて世界中を飛び回る監督の姿を捉えていく。
「環境に優しい商品のやばい現実」とは果たして何か? 持続可能な未来のために、私たち一人ひとりがどう行動するべきなのかに迫るドキュメンタリーだ。
グリーン・ライ ~エコの嘘~
2020年3月28日(土)シアター・イメージフォーラムにてロードショー、全国順次公開
配給:ユナイテッドピープル
©e&a film