“フランス映画界の至宝”と言われるカトリーヌ・ドヌーヴの最新作『CLAIREDARLING』が邦題『アンティークの祝祭』として、2020年4月下旬より全国順次公開されることが決定した。

自身の終焉を察した主人公の「劇的な人生」と「本当に遺したい思い」

本作は世界的大女優のカトリーヌ・ドヌーヴが実娘のキアラ・マストロヤンニと母娘役で共演を果たした話題作にして感動の人間ドラマ。

物語は、夏のある朝、クレール(カトリーヌ・ドヌーヴ)の突然の決意をするところから始まる。70年以上におよぶ長い人生。ここのところ意識や記憶がおぼろげになることが増えてきた。「今日が私の最期の日」と確信した彼女は、長年かけて集めてきたからくり人形、仕掛け時計、肖像画など数々のコレクションをヤードセールで処分することにする。

見事な品々の大安売りに、庭先はすぐにお客と見物人で賑わいはじめた。大きな家財から小さな雑貨まで家中を彩り続けたアンティークたちは、いつもクレールの人生と共にあった。それは、彼女の劇的な生きざまの断片であり、切なく悲劇的な記憶を鮮明に蘇らせるものでもあった。

一方、疎遠になっていた娘マリー(キアラ・マストロヤンニ)は、母のこの奇妙な行動を友人のマルティーヌ(ロル・カラミー)から聞きつけ、20年ぶりに帰ってくるが――。

監督は『やさしい嘘』(03)、『パパの木』10)などのジュリー・ベルトゥチェリ。自身の終焉を察した主人公が、半生を共にしてきたアンティークを処分することで浮かび上がる「劇的な人生」と「本当に遺したい思い」を、女流監督らしい繊細でしなやかな視点で描き出した。

自然豊かなロケーションに、ティファニーやバカラなどの高級アンティークが数多く登場し、ドヌーヴの毅然とした美しさが映える1作となっている。

アンティークの祝祭
2020年4月下旬よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:キノフィルムズ/木下グループ
©LesFilmsduPoisson-France2Cinéma-UccelliProduction–Pictanovo

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