「僕は昔からこういうクラシックなラブストーリーが大好きなんだ」
本作は、ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス、現代を代表するアイコニックな人気俳優たちが集結した話題作。ニューヨークの街で運命のいたずらに翻弄される男女のキュートなロマンチック・コメディだ。
メガホンを取ったのは、これまでに『マンハッタン』(1977)、『アニー・ホール』(1979)、『カフェ・ソサエティ』(2016)、『女と男の観覧車』(2017)などニューヨークを舞台に数々の作品を発表してきた巨匠ウディ・アレン監督。
古きよきアメリカの風情が残るニューヨークへのラブレターの集大成とも言える本作は、ロマンチックなラブストーリーだ。現在84歳の監督自身「僕は、昔からこういうクラシックなラブストーリーが大好きなんだ」と語っている。
2018年北米公開予定だった本作は#Me Too問題の渦中で公開中止になったが、2019年初夏のポーランドでの公開を封切りにヨーロッパを中心に続々と公開され、日本でも公開する運びとなった。
今回解禁された海外版予告では、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)がガールフレンドのアシュレー(エル・ファニング)から、マンハッタンで映画監督ローランド・ポラード(リーヴ・シュレイバー)に取材する機会に恵まれたことを報告されるシーンから始まる。
ニューヨークに到着して早速、監督へ取材するアシュレーはポラードから「せっかくの機会だ。特ダネが欲しいだろ」と新作の試写に誘われ、ギャツビーとの約束をキャンセルし、脚本家のテッド・ダヴィドフ(ジュード・ロウ)や、人気俳優のフランシスコ・ヴェガ(ディエゴ・ルナ)との、煌びやかな世界の住人たちとの予期せぬ出会いの連続に「最高の一日だわ!」と興奮する。
一方、アシュレーに約束をドタキャンされたギャツビーは、学生映画を撮影中の旧友に偶然再会し、自分の元恋人の妹チャン(セレーナ・ゴメス)とのキスシーンにエキストラとして参加し、熱い口づけを交わしてしまう。
全く計画通りにいかない週末に、「アシュレーと週末を過ごすはずが、僕は独りで何してるんだ?」という台詞と共に、ギャツビーの切なくも美しい表情が、軽快なジャズピアノの音楽に乗せ描き出されている。運命のいたずらに翻弄される3人の若者の恋の結末はどうなってしまうのかー?
なにより注目したいのは豪華なキャスト陣。ルカ・グァダニーノ監督の『君の名前で僕を呼んで』(17)で、アカデミー賞&ゴールデン・グローブ賞ほか数々の賞にノミネートされ話題を呼び、その美しいルックスと確かな演技力で新世代を牽引するティモシー・シャラメが、生粋のニューヨーカーのギャツビーを見事に演じる。
『マレフィセント』(2014、2019)、シリーズのような大作からインディペンデント映画まで引っ張りだこでのイット・ガール、さらに先日4月9日には22歳の誕生日を迎えたばかりで話題のエル・ファニングがアリゾナ出身の無垢なガールフレンド、アシュレーを生き生きと演じ、コメディエンヌぶりを発揮。
そして世界的歌姫で、『デッド・ドント・ダイ』(2019)など女優としても大活躍のセレーナ・ゴメスがストレートな物言いの知的な女性・チャンを好演する。ほか『シャーロック・ホームズ』シリーズ(2009、2011)のジュード・ロウ、『ビール・ストリートの恋人たち』(2018)のディエゴ・ルナ、『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)のリーヴ・シュレイバーなど実力派俳優が脇を固めている。
舞台となるのはアレン作品の十八番である、美しい現代のマンハッタン。クラシックなニューヨークとしておなじみの、メトロポリタン美術館、セントラル・パーク、カーライルホテルなどニューヨークの数々の名所を、ジャズピアノと雨音が彩る。
監督が、今回撮影監督としてタッグを組んだのは、『カフェ・ソサエティ』、『女と男の観覧車』に続き、79歳の巨匠ヴィットリオ・ストラーロ。美しいカメラワークを駆使し、めくるめく空模様にあわせてキャラクターたちに印象的な光と影を創り出している。
レイニーデイ・イン・ニューヨーク
2020年夏、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
配給:ロングライド
Photography by Jessica Miglio ©︎2019 Gravier Productions, Inc.
©︎2019 Gravier Productions, Inc.