「人生を長く歩んできた人たちの顔はそれだけで十分見ごたえがある」
『あなたの顔』は、ツァイ監督が 2 ヶ月以上をかけ、台北の街中で見つけた 12 人の一般の人々と、俳優で監督のリー・カンションの計 13 人が出演するドキュメンタリー。
自身の人生を語る者、ハーモニカを吹く者、ただ無言で空を見つめる者、眠ってしまう者など、それぞれの「顔」を、洗練されたライティングと極端なクロースアップで映し出し、眼差しや皺の一本一本から、彼らが生きてきた人生や、時間そのものを見つめる。
当初4月25日からの公開を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う映画館の休館により延期されていた本作。
ついに日本での劇場公開を迎えるにあたり、ツァイ・ミンリャン監督は「ようやく『あなたの顔』が日本公開されます。COVID-19 の影響で延期されましたが、みなさんに観て頂けたら嬉しいです。映画館に戻ることができてとても幸せです」とコメント。
ツァイ監督からの直々のオファーによって音楽を担当することになった坂本龍一氏は、「『あなたの顔』がやっと日本でも公開されることになり、本当にとても嬉しいです」とコメントを寄せ、本作の音楽について「人生を長く歩んできた人たちの顔というのは、それだけで十分見ごたえがあるもので、余計な音楽や音などはいらないと思うのです。だから、映像に顔が流れているその時間を邪魔しないよう音の配置に気を付けた」と語っている。
また、映画の最後に登場する、台北中山堂のシーンについては、「その建築が、人の顔のようになにかを語っているような気がして、一番この映画で好きな部分ともいえます。そこにつけた音も、とて
も自分でも気に入っています」と話し、最後に「ぜひみなさん、足を運んで観にきてください。ありがとう」と締めくくっている。
あなたの顔
2020年6/27(土)より シアター・イメージフォーラム 他 全国順次公開
配給:ザジフィルムズ、トランスフォーマー
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