アルコール中毒者が増加しているスウェーデンの飲酒事情も垣間見えるシーン
本作は大ヒット作『幸せなひとりぼっち』の原作者フレドリック・バックマンによる小説「ブリット=マリーはここにいた」の映画化。第二の人生に踏みだそうとする、おひとりさま女性63歳の再出発の物語だ。
「夫のために生きる安泰な人生」と「自分のための波乱万丈な人生」、果たしてどちらにブリット=マリーの幸せはあるのか? 注目の若手女性監督ツァ・ノヴォトニーが、スウェーデンの国民的女優ペルニラ・アウグストを主演に迎え、本国で初登場1位の大ヒットを記録した。
このたび解禁された映像の冒頭には、本当を手掛けたツヴァ・ノヴォトニー監督が登場。「大好きな国、日本での公開、とても嬉しいです。数年前、東京に滞在したときには日本文化に魅了されました。この映画をたくさんの方に観ていただき、また日本に行ける事を楽しみにしています」と日本に向けてメッセージを送る。
続けて映し出されるのは、家を飛び出し、ユースセンターの管理人となったブリット=マリーが夜に一人、ピザ屋に訪れるシーンの本編映像。彼女の事情を知る店長のメモは「いらっしゃいませ〜♪ブリトニー!」と陽気に鼻歌まじりに出迎えるが、ブリット=マリーは元気がない。
そんな気配を察し、「ケバブ食うか?」と問いかけると、「要らない。嫌いなの。コーヒーをお願い」と伏せ目がちになるブリット=マリー。ますます心配になったメモが「濃いやつ?」と聞き返すと、なんと「ポートワインあるかしら?」と驚きの発言が。酒類を出す免許がないメモのピザ屋では提供されないことを知りながら依頼するブリット=マリーに「そりゃ違法だろ」と凄んでみせるメモ。思わず顔色が変わるが、メモは「冗談だ!凄んでみたかった」とこっそりコーヒーカップに「これならバレない」とお酒を注いであげるのだった。
アルコール中毒者の増加や未成年の飲酒が社会問題になっているスウェーデン。お酒の販売時間が決まっていたり、アルコール含有率によって購入できる場所にも制限がある。そんな事情をしっているにも関わらず、お酒が飲みたい夜もある! ブリット=マリーが不器用ながらも親切な街の人たちに支えられ、「1日ずつ」笑顔を取り戻してゆくシーンが切り取られている。
ブリット=マリーの幸せなひとりだち
2020年7月17日(金)より新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか公開
配給:松竹
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