「シャイア・ラブーフは非常に重要な俳優で、僕は彼の影響を受けている」
ヘッジズといえば、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2017)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、その後も、『スリー・ビルボード』、『レディ・バード』、『ある少年の告白』等、作家性の高い話題作に出演し続け、いまや監督やクリエイターからラブコールが止まない、若手実力派NO.1の呼び声も高い人気俳優。
現在公開中の『WAVES/ウェイブス』では傷を抱えた少女に優しく寄りそう恋人役を好演、9月4日公開『mid90s ミッドナインティーズ』では主人公の兄イアンを演じており、話題作への出演も続いている。
本作で彼が演じているのは、ノア・ジュプ演じる主人公オーティスの10年後。子役から、一躍ハリウッドスターの仲間入りをしたのち、アルコール依存に陥り、更生施設に入ることになるオーティス。彼はそこで苦悩の元凶が父親である事に気づき、もがきながらも向き合おうとしていく。
ヘッジズは、『ハニーボーイ』の出演の経緯について、シャイア・ラブーフが出演するということですぐに関心を持ったという。「彼は非常に重要な俳優で、僕は彼の影響を大いに受けているんだ」と回想、ラブーフの外面と内面を捉えるために、本人と接しながら、また彼の出演映画を見ながら観察して研究し、それで得たものから不要だと思えることは全て排除したと言う。
「役柄を豊かにすると思えるものをどれくらい取り込むかとか、どこで自分の本能に従うかといったことを、慎重に考えなければならなかった。僕が演じるオーティスは、自分の父親が普通の父親らしくなってくれることを望む反面、そんな父親にさえ認められたい、愛を受けたいと思っているんだ」と思慮をめぐらす。
また、監督のアルマ・ハレルについて「アルマに初めて会ったとき、神秘的なつながりを感じた。そのとき彼女と、仕事を通して自分自身をよく知ることについて話した。僕は、絶対にこの映画に出演したいと思ったよ」と回想する。
「アルマ・ハレルは、ドキュメンタリー映画の制作を通して、どんな風に撮影すればありのままを捉えることができるかという感覚を研ぎ澄ましてきた。彼女は、良い演技を作り出すことよりも、心理状態や、その瞬間瞬間に興味があるんだ。彼女の作品は全て、現実と超現実の間、現実と空想の間の境界線が曖昧になっているようだ。その両方の世界の最高の部分を引き出せるんだ」と監督の演出方法について絶賛している。
アルマ・ハレル監督もルーカスの演技だけでなく、作品選びや作品考察について関心しきりだったといい「脚本家か監督かは分からないけどいつか、必ず作り手側になると思うわ」と今後のヘッジズの転身を予感させるコメントを寄せている。
このたび新たに解禁された場面写真は、泥酔して車を運転し事故を起こしたオーティスが更生施設に入りプールサイドで他の入居者に混ざらずやる気のない態度を見せている様子、そして自分自身と対峙し苦悩するシーンを捉えた2点。またヘッジズが監督と打ち合わせをしているメイキング写真も解禁された。
ハニーボーイ
2020年8月7日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:ギャガ
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