地球外変異体に立ち向かう情緒不安定な三児の父
ネイサン・ガードナー
妻と三人の子供と共に都会から父親の農場がある田舎へ移住。子供たち(とくに長女へは悲しくなるほど)への当たりが強い。妻の脚フェチ。
「カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇」(2019)
2020年7月31日公開
監督:リチャード・スタンリー
共演:ジョエリー・リチャードソン、マデリン・アーサー
「マンディ」の製作陣が再集結し、作家H.P.ラヴクラフトの“ 悪夢” を映像化。隕石も地球外変異体も恐ろしいが、何よりニコケー演じる父親が怖い…!ピンクとも紫ともつかない極彩色に照らされた姿はどんな生物よりインパクト大。
彼は隕石のせいで狂ったのか元からイカレているのか…。怒りの沸点も低く、とくに対トマトへのキレっぷりはトマトに同情! 人にもモノにも同じベクトルで激昂できるなんてさすがです。
©2019 ACE PICTURES ENTERTAINMENT LLC. All Rights Reserved
出世よりも目の前の人妻!あらゆる欲望に忠実な政治家
コリン・プライス
原油流出事故で苦しむ市民のために戦う下院議員。下半身スキャンダルにより“ 市民の英雄” から一転、すべてを失う。
「コンテンダー」(2015)
監督:オースティン・スターク
共演:ピーター・フォンダ、コニー・ニールセン
2010 年に実際に起きたメキシコ湾の原油流出事故を基に、スキャンダル勃発で追いつめられていく政治家をニコケーが憂い顔で熱演。冒頭の演説シーンにカリスマ性を感じたのも束の間、不倫スキャンダルを起こした後にまた不倫……となかなかのクズ男。窮地に立たされる息子に破天荒なアドバイスを送る父親役は「ゴーストライダー」で共演したピーター・フォンダ。
© 2015 THE RUNNER, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
追い込まれすぎて9割方困り顔!愛妻家の高校教師
ウィル・ジェラード
チェロ奏者の美人妻を射止めたニューオーリンズの高校教師(教科は国語)。結婚記念日で浮かれまくっている冒頭以外は、ほぼ全編こんな顔。
「ハングリー・ラビット」(2011)
監督:ロジャー・ドナルドソン
共演:ジャニュアリー・ジョーンズ、ガイ・ピアース
自ら出演を熱望したという本作は、トビー・マグワイア製作のサスペンスアクション。妻が何者かに暴行されたことから危険な秘密組織に関わってしまう教師役で、ニコケーの代名詞ともいえる困り顔が存分に堪能できる。ハイライトは交通量の多いハイウェーを横切るシーン。
教師という役柄を心得た覚束ない足取りで、観客をハラハラさせる。教鞭を振るうニコケーがなんとも新鮮!
©2011 HRJ DISTRIBUTION, LLC
冴えない中年警官から汚職警官へ華麗なる転身!
ジム・ストーン
ラスベガスの中年警官。うだつが上がらないにもかかわらず、不気味なほど“ 前向き”。レモンにタバスコをかけるなど味覚が独特。
「ダーティー・コップ」(2016)
監督:アレックス&ベンジャミン・ブリューワー
共演:イライジャ・ウッド、スカイ・フェレイラ
腐敗が横行するラスベガスの警察に勤務する中年警官が、同僚の若手(ウッド)とマフィアの金庫を狙う奇策を思いつき……。ただの茫洋な中年と思わせておいて、途中でギアを入れたように汚職警官へと変貌していくニコケーと、その様子にドン引きするウッドの温度差は見ごたえあり。特別捜査の名目でホテルに潜入したニコケーのコミュ力の高さとでっぷりしたお腹が笑える。
©2015 Vault Film, LLC
仲間割れで人生激変ッ! 全米屈指の銀行強盗
ウィル・モンゴメリー
あのFBIも天才と認める銀行強盗。娘アリソンのことになると一瞬で人格が変わる子煩悩パパ。ゲンを担ぐ性格で、犯行前は決まって“CCR” の曲を聞く。
「ゲットバック」(2012)
監督:サイモン・ウェスト
共演:ジョシュ・ルーカス、マリン・アッカーマン
出所日に娘を誘拐された元銀行強盗が“12時間以内に10億円用意せよ” という犯人からの要求に応じるため、再び銀行強盗に挑む。代表作の一つ「コン・エアー」(1997)のサイモン・ウェスト監督と再タッグ。カーチェイスや接近戦などアクションもしっかりめ(被弾しても腕力はMAX!)。終盤の悪の道へ戻るか足を洗うかの葛藤を表す演技に、彼がオスカー俳優であることを実感するのだった。
© 2012 MEDAL PRODUCTIONS, INC.