「自分が正しいと信じられる行動を取ることを繰り返していた」
本作は、聞けば誰もが虜になる歌声を持つパヴァロッティの初のドキュメンタリー映画。『ラ・ボエーム』『トスカ』などの絶頂期のパフォーマンスや、『トゥーランドット』の「誰も寝てはならぬ」をはじめとする名曲を3大テノールで競演した伝説のステージ、故ダイアナ妃との交流やボランティアなどの幅広い活動、家族とのプライベートライフなど貴重な映像が満載されている。
新たに撮られた23人のインタビュー映像では、U2のボノがパヴァロッティのアーティストとしての信念を証言し、マネージャーやエージェントがショービジネスの裏側を明かし、前妻、最後の妻、3人の娘たち、そして愛人は欠点が同時に魅力だった素顔を告白、生きることのすべてを全力で愛した男の輝かしい日々が浮き彫りにされる。
そんな本作の監督を務めたのが『ビューティフル・マインド』(01)でアカデミー賞®監督賞を受賞し、『ラッシュ/プライドと友情』(14)や『アポロ13』(95)など“⼈間”を描くことにかけては確かな⼿腕を持つ名匠ロン・ハワード。このたび解禁されたのは彼がパヴァロッティについて語るロングインタビュー映像だ。
インタビューはまずU2・ボノとパヴァロッティの親友関係について語るところから始まる。「ボノがパヴァロッティを大好きなことはインタビューからよくわかる」と明かすハワード監督。「友情と互いへの敬意も明確。ボノのインタビューは贈り物。ルチアーノの思い出とこの映画に対する贈り物」だと語る。
続けて、『ザ・ビートルズ Eight Days a Week』(16)や『はじまりのうた』(15)など、卓越したドキュメンタリーや⾳楽が主⼈公の映画を数多く世に送り出すプロデューサー、ナイジェル・シンクレアとの仕事や、亡くなってからまだ多くの⽉⽇が経っていないにも関わらず協⼒してくれたパヴァロッティの家族からの⽀援などについても明かす。
そして映像の最後では「彼は素晴らしい、愛らしい男で、カリスマ性があり、さらに賢かった」とパヴァロッティを称え、「きっと彼なりに決意していたんだ。自分は誰かの指図の犠牲にならないと。自分の道は自分で決めること、自分が正しいと信じられる行動を取ることを繰り返していたのだと思う」とその人となりについて分析している。
オペラ、友⼈、冒険、家族など⼈⽣全てに対して全⼒で向きあった純然たるカリスマ“パヴァロッティ”。その魅力を名匠が熱く語る貴重な映像となっている。
パヴァロッティ 太陽のテノール
2020年9月4日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:ギャガ
©2019 Polygram Entertainment, LLC ‒ All Rights Reserved.