佐近圭太郎監督「サクセスストーリーを作るつもりはなかった」
叶わなかった夢の残り香を胸に、先の人生をどう生きていくか。本作は、かつて同じ夢を追いかけた若者四⼈が、叶わなかった夢を“ちゃんと終わらせる”までを描く、ほろ苦くも温かいヒューマンストーリー。
主演にシンガーソングライターとして活動する京都のアンダーグラウンド女王・白波多カミンを迎え、「魔進戦隊キラメイジャー」の水石亜飛夢、小林竜樹、黒住尚生ら新進気鋭のキャストが集結した。
かつてメジャーデビュー寸前まで行った人気大学生バンド4人組。ささいな行き違いで解散してしまった彼らは、6年後、20代後半となってそれぞれの生活を歩んでいた。結婚、仕事、人間関係……。さまざまな人生の悩みに直面した彼らは、ふとしたきっかけで再び集まることになる。
このたび解禁されたのはバンド・SCOREのメンバー4人がメジャーデビューという夢を目指してまっすぐで希望に満ちていた頃の姿を瑞々しく映し出した冒頭映像。
ボーカルの安曇(白波多カミン)が歌詞を徹夜で書き上げ、それを見たバンドメンバーが大喜びしたり、ライブの作戦会議で意見を言い合ったりと、4人で同じ夢を追いかける姿が眩しい。
しかし、本作は4人での夢を叶えられず、それぞれの道を歩んでいくところから、ほんとの意味で物語が動き出していく。
佐近圭太郎監督は「僕の中ではサクセスストーリーを作るつもりはなかった。それよりも夢破れた先の人生に興味があって。そういう人を描きたいと思いました」と本作のテーマについて語っている。
叶わなかった夢の残り香を胸に日々の生活を送っている4人。希望に満ち溢れ、純粋に夢を追いかけていた「あの頃」。その姿に胸を締めつけられる映像となっている。
東京バタフライ
2020年9月11日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショー
配給:SDP配給事業部
©2020 WIT STUDIO/Tokyo New Cinema