グレードアップした「ディープ・ブルー」最新作の全貌に迫る!
2020年10月7日(水)にダウンロード&デジタル先行配信、10月9日(金)にはブルーレイ、DVDの発売・レンタルが開始された映画『ディープ・ブルー3』。大ヒット作『ディープ・ブルー』(1999)、『ディープ・ブルー2』(2018)に続き、シリーズ最大の恐怖とともに戻ってきた、待望の「ディープ・ブルー」シリーズの第3弾。この度、本作のダウンロード先行販売・デジタルレンタル開始を記念し、サメ映画ファンが一目を置く“サメ映画ライター”の知的風ハットさんより1作目、2作目との比較、今作ならではの切り口など、作品の魅力を解説するレポートが到着した。
かのレニー・ハーリンが1999年に作り上げた傑作・『ディープ・ブルー』。サメ映画ながら沈みゆく海上研究施設を舞台に据えたアトラクション的趣向と、『ジョーズ』を踏襲しつつもこの手の映画のお約束をことごとく裏切るストーリー、そして理屈抜きのスリルとインパクトから、今もなお色褪せぬエンターテイメント性を誇る一本である。
次いで2018年に登場したまさかの続編『ディープ・ブルー2』。こちらは元よりTV映画用のサメ映画ということもあり、製作規模が縮小化した都合上、初代に比べるとどうしてもパワーダウンしてしまっている。物語的にも前作のような意外性には乏しく、失礼ながらほぼ初代の焼き直し止まりに終わっていた。
それでは、このたびリリースされた新作『ディープ・ブルー3』はどうか。はっきり言って、何から何までもが直近の2とは別物だ。それはやれ脚本が、カメラワークが、俳優が、特殊効果が…なんてレベルの話ではない。文字通り、画面上に映る「すべてが」見違えるほどにグレードアップしている。なまじ「2の惨劇から逃げ延びた三匹の子ザメが、3で再び人類に牙を剥く」という前作と地続きのストーリーなだけに、その二作品間のギャップは鮮明だ。それでいて単なる過去作のデッドコピーには留まらず、かといって過去作をなかったことにもせず、また違った路線を開拓しようと試みているのが面白い。
本作の舞台は地球温暖化の影響で水没しつつある小さな漁村である。自然豊かなその地に紛れ込んできたのが、遺伝子操作の影響で怪物化したオオメジロザメの生き残りと、サメを追って現れた製薬会社の手先。ヒロインのエマ博士は自衛のため、そして最先端科学が犯した過ちを清算するために、サメと戦うというわけだ。
初代や2にも共通する、“人類の愚かさ・傲慢さ”というテーマを、今度は“環境問題”という切り口から描き、なおかつサメ映画としてあまり説教臭くなり過ぎない程度のバランスに抑えている、そのさじ加減は実にお見事。とはいえ、やはり初代及び2よりかはお堅い雰囲気の作品で、サメの「モンスターじみた」活躍は案外控えめだが、映像作品として基礎的な部分が軒並み底上げされているため、そう悪い印象はない。全体的に手堅く、小粒ながら品のいいサメ映画である。初代とも2とも異なりながら、確かに“ディープ・ブルー”の本作、ぜひ一度お試しになられてはいかがだろうか。〈Text:サメ映画ライター 知的風ハット〉
『ディープ・ブルー3』 発売中
ブルーレイ=2619円(税込)、DVD=1572円(税込)
【映像特典】死闘シーンの舞台裏 、メイキング
Deep Blue Sea 3 © 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
『ディープ・ブルー』『ディープ・ブルー2』 好評リリース中
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
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