ハロウィンの起源はケルト文化だった!?
本作は、これまでもアイルランドの歴史や神話を題材に、創造性あふれる作品世界を色彩豊かな2Dアニメーションで作り上げてきたアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」の最新作。『ブレンダンとケルズの秘密』(09)、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(14)に続くケルト三部作の完結編ともいうべき作品で、早くもアカデミー長編アニメ映画賞最有力候補とも目されている。
中世からアイルランド・キルケニーで密かに伝えられてきた伝説で、眠ると魂が抜け出しオオカミになる“ウルフウォーカー”。ハンターを父に持つ少女ロビンは、人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもある “ウルフウォーカー”のメーヴと友だちになる。彼女とロビンが森で交わした約束は、図らずも父を窮地に陥れるものだった。だが少女は、勇気を持って信じる道を進もうとする。
来る10月31日はハロウィン。日本でも最近は仮装パーティが各地で行われる様になってきたが、じつはハロウィンの起源は、古代ケルト人が信仰していたドルイド教の”サウェン祭り”とされている。ドルイド教においてもともとは悪魔やサウィンなどを崇拝し、生贄を捧げる宗教的な意味合いのある行事だった。
祭りが行なわれていた10月31日は一年の終わりの日にあたり、その年の節目、次に迎える新年、そして夏の収穫を祝う目的もあった。ケルト文化は、後に伝来したキリスト教と融合するが、キリスト教において11月1日は全ての聖人と殉教者を記念する祝日”諸聖人の日「オール・ハロウズ」”であり、ドルイド教のサウィン祭は、その諸聖人の日の前日であるため、”「オール・ハロウズ・イブ」”と呼ばれるようになった。
その”オール・ハロウズ・イブ”が、現在の”ハロウィン”という呼び名になったと言われている。古代ケルト人が信仰していたドルイド教では、10月31日はあの世とこの世の境目がなくなる日であり、悪いものが現世へ流れ込んでくると信じられていたため、彼らは魔除けのために仮装していたと言われている。(諸説あり)
本作がケルト文化に着想を得ていることにちなんで、10月31日(土)のハロウィンの日限定で、公開劇場にてハロウィン特製ポストカードを来場者プレゼントすることが決定した(数量限定、先着順)。
ポストカードは『ブレンダンとケルズの秘密』の妖精アシュリンと『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』の主人公ベンとシアーシャに加え、『ウルフウォーカー』のロビンとメーヴが、ハロウィンの仮装をした子供たちと共にバスに乗っているというシーンを監督が描き下ろしたもの。
ケルト三部作の登場人物が一堂に会するというファンにはたまらない限定品となっている。
ウルフウォーカー
2020年10月30日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
配給:チャイルド・フィルム
© WolfWalkers 2020