ケニア在住の94歳、通称”ゴゴ(おばあちゃん)“が小学校の卒業試験に挑む
危険な道のりを何時間もかけ通学する子供たちをとらえた『世界の果ての通学路』(13)で、世界中を感動で包んだパスカル・プリッソン監督。本作で追うのは、“ゴゴ”(カレンジン語で“おばあちゃん”)の愛称で親しまれる94歳の小学生。出演者と時間をかけて信頼関係を築きあげ、そのリアルな姿をカメラに収めていく撮影スタイルは健在だ。
カメラも映し出されるのは、ケニア在住の94歳、プリシラ・ステナイ。3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”と呼ばれる人気者だ。
ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。
年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息ついたり、皆におとぎ話を聞かせてやることも。すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!
数学や英語の授業、修学旅行、誕生日会、新寄宿舎の竣工式…ケニアの美しい自然を背景に、数々の歌と仲間たちの笑顔に彩られたゴゴの学校生活がありのまま切り取られる。
そこから浮かび上がってくるのは、貧困や慣習などの理由から未だアフリカに残る教育問題。ゴゴは映画というものを知らなかったが、プリッソンの熱心な説得を受け「世界中に教育の大切さを伝えられるなら」と撮影を許可した。94歳にしてなお信念のもとチャレンジを続けるゴゴの姿は、閉塞感ただよう現在を生きる我々に勇気と希望を与えてくれる。
このたび本作への著名人からの応援コメントが続々到着。女優・ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんは、自身より7歳年上のゴゴに対し「痛快だし勇気が出る。94歳のゴゴはスゴイ!」と熱い思いを込めたコメントを寄せている。各著名人からの応援コメントは以下の通り。
★応援コメント
黒柳徹子(女優・ユニセフ親善大使)
痛快だし勇気が出る。ケニアに住むゴゴは、牛の世話に追われて小学校に行ってなかったことを悔やむ。小学校に行こう! 94歳のゴゴは、小学校に通うことにする。同級生にひ孫がいる。修学旅行もバスで行き、キリンを見る。必死で、2×3=6と勉強する。94歳のゴゴはスゴイ!
MISIA(歌手)
これは、学校に行きたかった女の子の物語り。
ゴゴのように、昔、子どもだった人たちも、きっと学びたいと今も思い続けているんだと気付かされました。
性別に関係なく、子ども達が自分の夢の実現に向かって頑張ることができる
そんな世界になりますように…。
ヨシダナギ(フォトグラファー)
『人生に遅すぎることなんて、なにひとつない。』
そんな言葉を自身の人生で示してくれる、ケニアのおばあちゃんの物語。
西田尚美 (女優)
ゴゴの柔軟な姿を見て、私もあぁ生きられたらと思った。今から始めたっていいじゃない。これからの人生が楽しみになってきた。
安田菜津紀(NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)
黒板を真っすぐに見つめるゴゴの眼差しが物語る。「学び」の道のりに、遅すぎることなんてないことを。
丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)
世界各地の貧困層を取材していて「教育が大切」と耳にする。それは間違いない。実際、本作では、たとえ何歳になろうとも教育によって見える世界が広がるというシンプルに当たり前なことを思いっきり突きつけてくれた。好奇心を抱き続けること、それが勉強なのである。
中森じゅあん(算命学・心理カウンセラー)
「100歳時代をどう生きるか」が世界で叫ばれている現在。
小学校にすら通えなかった、貧困の地の94歳の女性が、
「人間にとって本当に大切なものは何か」を身をもって教えてくれる映画である。
斉藤慶子 (女優)
ふと立ち止まり、今の自分に問うてみてください、、
あなたの人生、大きな忘れ物はありませんか?
今こそチャレンジを!
その勇気をありがとうゴゴ。
GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生
2020年12月25日(金)シネスイッチ銀座 他全国順次公開
配給:キノフィルムズ
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