スー・ウィリアムズ監督による長期密着取材によって、香港ポップスのアイコンであったデニス・ホーが、香港市民のアイデンティティと自由を守るために声を上げて民主活動家へと変貌していく様子を追ったドキュメンタリー。6月に公開が決定した。

自由を求める香港と、デニス・ホーの存在

2014年に香港で起きた「雨傘運動」。警官隊の催涙弾に対抗して雨傘を持った若者たちが街を占拠したこの運動に、一人のスーパースターの姿があった。彼女の名前はデニス・ホー。同性愛を公表する香港のスター歌手である彼女は、この雨傘運動でキャリアの岐路に立たされていた。彼女は、中心街を占拠した学生たちを支持したことで逮捕され、中国のブラックリストに入ってしまう。次第にスポンサーが離れていき、公演を開催することが出来なくなった彼女は、自らのキャリアを再構築しようと、第二の故郷モントリオールへと向かうのであった。

そして、2019年6月。香港で逃亡犯条例改正に反対するデモが起き、彼女は再び岐路に立たされた。数百万のデモ参加者が街頭に繰り出した時、彼女は催涙ガスと放水砲が飛び交う通りに立ち続け、デモ参加者を守ろうとする。そして、国連やアメリカ議会で香港の危機的状況について訴え、自由と民主主義を守ろうとする人々の姿を世界に発信していくのだった。

自由を求める香港の人々の声が、デニス・ホーという存在に重なり、その願いが一つの歌となって響き渡る。映画の幕は閉じるが、香港の闘いはまだ終わっていない…!

デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング
6月公開

画像: ©Aquarian Works, LLC
©Aquarian Works, LLC

監督・脚本・プロデューサー/スー・ウィリアムズ

配給/太秦

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