『サンドラの小さな家』主演女優が明かす、母娘の秘密の暗号“ブラック・ウィドウ”誕生秘話

アイルランドの注目クリエイターが手がける感動作から新たな映像が到着！

米映画批評サイト「ロッテントマト」で満足度93%（2021/2/2時点）を記録し、Variety誌が選ぶ2020年ベスト映画の第4位に選出された 『サンドラの小さな家』が4月2日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。本作で一躍脚光を浴びたクレア・ダンが脚本・主演を務め、『マンマ・ミーア！』の名匠フィリダ・ロイドが監督した本作は、住む場所をなくしたシングルマザーが2人の娘たちのためにマイホームを建てようと奮起する感動作だ。

今回公開された新たなクリップは、アイルランド・ダブリンの河川敷でサンドラが「自分たちで家を建てる計画」を娘のエマとモリーに話をするシーン。元夫にバレるとどんな妨害をされるかわからないので、サンドラは「パパには絶対秘密にしてね」と言い聞かせる。エマは「トップシークレット？“ブラック・ウィドウ”みたいに？」と聞き返す。

7月にスカーレット・ヨハンソン主演の映画も公開予定の、クールなマーベル・ヒーロー“ブラック・ウィドウ”。この言葉は、本作の冒頭に登場する母と娘の秘密の暗号だ。イラついて帰ってきた夫に暴力を振るわれると察したサンドラは、長女のエマに“ブラック・ウィドウ”と耳打ちする。するとエマは隠していたおもちゃのボックスを持って近所の店に駆け込み、箱の中の「通報して」と書いてあるメモを見せ「ママを助けて！」と叫ぶ。ここから物語が始まる。

クレア・ダンが明かす、母娘の秘密の暗号“ブラック・ウィドウ”とは？

脚本・主演を務めたクレア・ダンに、このおもちゃのボックスについて尋ねると「アイルランドのウィメンズエイドで、DVを受けている女性には “セーフティボックス”を持つことを推奨しているんです。DVを受けている環境だと現金を持っていない場合が多いので、現金とパスポート、出生証明書、歯ブラシ、下着、家に伝わってきた大事なもの、取りに帰れないと困るものなどを用意しておく。多くの場合、家を出ようと思ったタイミングで加害者に察知されることが多いのだそうです。それで劇中、娘のおもちゃの箱を“セーフティボックス”に見立て、子供がそれを持って安全に逃げ、助けを呼ぶことができるアイテムにしました」と、解説してくれた。劇中で詳しく中身は映らないものの、おもちゃのボックスはサンドラが危険を感じて準備していた重要な箱だったのだ。

そしてなぜ”ブラック・ウィドウ”という暗号にしたのか質問を投げかけると「『あれを持って逃げて』という母と娘の暗号を、最初は熊のぬいぐるみの“ケアベア”にするつもりでした。でもそれは私の世代で古いかなと思い、エマと同い年くらいの姪っ子に『一番好きなスーパーヒーローは？』と聞いてみたんです。そうしたら『ブラック・ウィドウ！』と即答だったんです。これだわ！と思いました。暗号がスーパーヒーローの名前だったら、子供も励まされますよね。自分もスーパーヒーローになれる！って思えるんじゃないかしら。子供に勇気を持たせることができるとてもいい暗号だと思いました」と、その着想と暗号に込められたダンが強く願う、すべての子供たちへの愛情を明かしてくれた。

このようにダンがこだわった緻密なディテールが、初脚本でありながらエピソードに深みを持たせ、名匠フィリダ・ロイド監督の心を動かしたポイントかもしれない。優しさと希望に満ちた物語『サンドラの小さな家』は4月2日全国公開。

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困難な時代を照らす奮闘と希望の感動作『サンドラの小さな家』4/2公開決定 - SCREEN ONLINE（スクリーンオンライン）

『マンマ・ミーア！』のフィリダ・ロイド監督最新作『Herself』の邦題が『サンドラの小さな家』に決定、4月2日（金）より、東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開される。

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