下品で卑猥で暴力的だけど、シャレててリズミカルな『ジェントルメン』の世界
「猫の小便みたいな口臭だ」という紳士が使うにはあまりにも品のないセリフから始まる特別映像。
本作で“紳士たち”が発するセリフについて、マリファナ王・ミッキーを演じたマシュー・マコノヒーは「観客はこう言うだろう。“今、何て言った?”」と、いたずらっぽく笑う。
「血が流れるぞジジイ」と罵られ、「流れるのはお前の小便だ」と返すコリン・ファレル演じるコーチのイキなセリフ回しは、無駄な争いを避けようという紳士的な対応と解釈できなくもない。
そして、「クソジジイめ!墓に小便してやる」と言い放つのは、世代交代を狙う若きチャイニーズ・マフィアのドライ・アイを演じたヘンリー・ゴールディング。ゴールディングは次のように語る。「“F”と“C”が付く言葉を役で言ったのは初めてだ。それも憎悪を込めてね」と明かし、「正直なところ、気持ちがすっきりする(笑)」と吐露。続けて、次のようにも明かす。「ガイが“カット”のあと“楽しんだろう?” 僕は“楽しすぎた”と(笑)」。
その他、「こいつはPhuc。発音は“ファ・アック”」のようなギリギリセーフなFワード?や、ゲスな私立探偵・フレッチャーを演じたヒュー・グラントの「卑猥だな。気に入った」というセリフなど、随所にちりばめられたcolorful language(下品な言葉)の数々。
これは紳士の顔した一流の“ワルたち”による騙し合いであり、罵り合いなのだ。しかし、そんな罵り合いにもどこかユーモアとセンスを感じるのは、ガイ・リッチー監督およびキャストたちが楽しんでいるからに違いない。ぜひ、このシャレたセリフ回しと、リズミカルなFワードが飛び交う様を楽しもう。
ジェントルメン
5月7日(金)公開
監督・脚本・製作/ガイ・リッチー
出演/マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、ジェレミー・ストロング、エディ・マーサン、コリン・ファレル、ヒュー・グラント
配給/キノフィルムズ
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