数々の名曲が生み出された伝説の“音楽映画”
桑田佳祐が監督・音楽を担当した映画『稲村ジェーン』は、1990年当時、ミュージシャンが映画監督を務めるという、他に類をみない挑戦的な作品であったにも関わらず、同年公開の日本映画で5本の指に入る350万人動員を記録したというメガヒット作品。
また、監督を務める桑田の手によって10数曲もの新曲が書き下ろされ、主題歌であるサザンオールスターズの「真夏の果実」、挿入歌の「希望の轍」をはじめとして、時代を超えて多くの人々に愛され続ける数々の名曲が生み出されたという、伝説の“音楽映画”でもある。
この映画『稲村ジェーン』は、1991年にレーザーディスク、VHSとして発売されて以降は、映画館だけでなくTV・インターネットも含めて、現在は観ることがほぼ不可能な伝説の作品と化している。そんな『稲村ジェーン』が、公開から約30年の時を経て、ついにBlu-ray&DVD化される。
本編映像は当時のテープをデジタル・リマスタリング化。2021年現在の最新技術により、エモーショナルな映像と音で究極の音楽映画『稲村ジェーン』の世界に没入できるようになっている。
さらに完全生産限定版には、主人公ヒロシの愛車であり、この映画の象徴的な存在として登場する「ダイハツ“ミゼット”」の1/50ミニチュアモデル(稲村ジェーン オリジナルカラーver.)、場面写真や、当時のスタッフが大切に保管していたという桑田の直筆による撮影コンテなどを掲載して製作されたスペシャルフォトブックが付属する予定。
さらに限定版・通常版共通で、映画本編とは別に、特典DVDが収録されることも決定。どんな内容が収録されるのか、期待が膨らむばかり。
『稲村ジェーン』は、1964年に開催された東京オリンピックの翌年、1965年の鎌倉市稲村ヶ崎を舞台に、オリンピックが終わって時代が変わる、次から次へといろいろな“波”が打ち寄せてくる、その渦中の若者たちのひと夏を、音楽と共に描いた作品である。
奇しくも今年は、この映画のモチーフとなっている“サーフィン”が公式種目に加わった東京オリンピックがいよいよ開催されようとしている年であり、さらに、サーフィンの伝説大会「稲村クラシック」の前身である「イナムラサーフィンクラシック」初開催から40年という節目の年でもある。
コロナウイルスによって大きく時代が変わり、そしてようやく東京オリンピックが開催されようとしている今だからこそ、当時とはまた違う見方ができるはず。当時映画館で観た方は改めて、また初めて観る方も、この機会に『稲村ジェーン』の世界と音楽に浸ってみてはいかがだろうか。
《桑田佳祐コメント》
今から約30年前。まだまだひよっこの私が監督のみならず、欲張って主題歌や音楽もやってしまったという、若気の至りの極致ともいえる作品。そんな「稲村ジェーン」が今更ながら作品化されるとのこと。うれしくもあり、同時に恥ずかしい気持ちもいっぱいです。
あのとき映画を作らせていただいたこと、そして同時に並行して音楽も作ったことなどは、我が人生を振り返っても本当に大きな経験であり、大切な財産となりました。計り知れないほど沢山のものを習得出来ましたし、その後の私にとって大いなる糧になりました。あの時関わっていただいた皆さんには、ただただ、感謝の想いで一杯です。本当に、ありがとうございました!!
映画そのものの出来?これは全て監督であるアタシの責任であります(汗)‼ どうか大目に見てやってください。
「暑かったけどヨゥ、短かったよナァ、夏。」
そんなふうに感じられる季節が、どうか今年は皆様のもとにやってきますように!!
桑田佳祐
《商品情報》
Blu-ray & DVD『稲村ジェーン』
2021年6月25日(金)リリース
作品特設サイト:https://special.southernallstars.jp/inamurajane/