国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)」が2021年6月11日(金)~21日(月)に開催される。同映画祭内で今年も「LadiesforCinemaProject(レディースフォーシネマプロジェクト)」が今年も実施。5月11日(火)から世界で活躍する5人の女性フィルムメーカーの作品のオンライン配信される。その配信に先駆け、クリエイターズ支援プロジェクトを率いショートフィルムを通じてフィルムメーカーたちを応援している剛力彩芽と本映画祭アンバサダーであるLiLiCoがオンライントークセッションに登壇した。

「エンドロールが終わってもこの作品は終わっていない」

画像: 剛力彩芽

剛力彩芽

先日の第93回アカデミー賞にて女性としては2人目となる監督賞を受賞した『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督の話題に触れながら、まずは5本の内の1作である大富いずみ監督の『SHIBUYA, TOKYO 16:30』を観た2人が感想を語った。

同作は映画監督を目指す女性・蒼がプロデューサーに脚本を売り込みに行くのだが、女性であるがゆえに直面する問題と葛藤を描いた作品。

剛力は「はっきり言わない二人のもどかしさや、せっかく前に進めそうなのに進めないという苦しさが今の何かを象徴していると感じました。最後には考えさせられ、苦しくなり、画面越しに何か言いたくなるような作品でした。」と同作を観て感じた複雑な心情を語った。

画像: LiLiCO

LiLiCO

LiLiCo は「エンドロールが終わってもこの作品は終わっていないという感じが、何とも言えなかった。この作品は、男性のプロデューサーが弱い女性を利用しているストーリーですが、同じような経験をした方も多くいるかと思います。」と現在進行形の問題を描いた作品であることを説明。

それに続けて「今は“自分の思いを言う勇気”を持った女性も多くなってきてはいますが、この作品を見て女性だけでなく、男性にも何か感じ取ってほしいです。」と、より多くの人に観てほしいという気持ちを語った。

本作を含めて「Ladies for Cinema Project」の5作品は、 映画祭のオンライン会場(https://www.shortshortsonline.org/ladies-for-cinema-project-2021 )にて本日から無料で先行配信がスタートしている。気になった方はぜひ観てほしい。

画像: 世界で活躍する 5 人の女性監督の作品を配信「Ladies for Cinema Project」をLiLiCoと剛力彩芽が紹介

『SHIBUYA, TOKYO 16:30』
監督:大富いずみ/ 14:59 / 日本 ドラマ / 2020

映画監督を志す助監督の蒼は、プロデューサー・鳥海に長編映画の脚本を持ち込む。念願の打ち合わせに臨む蒼だが、意気込んでいた方向には話は進んでいかない。

さらに、 LiLiCo からは、日本が古代から築き上げてきた美の歴史を見つめ直すと共にそこで活躍してきた女性クリエイター、また現代のエンパワーメントに至るまでを考える 「令和 3 年度日本博主催・共催型プロジェクト Discover Beauty シンポジウム」 についても説明があった。

画像: 「エンドロールが終わってもこの作品は終わっていない」

これを受けて「日本人より外国人の方が日本の文化に詳しかったりして、私もまだまだ知らないことも多いです。でも、知らないということを恥じないことが大事なので、ぜひ参加して色々学びたいです!」と剛力が勉強熱心な姿を見せつ一面も。

また剛力からは、“演じる側”としての目線で「去年の SSFF ASIA の時に打合せ段階から参加し、スタッフさんと一緒に作品を作り上げることにわくわくしました。やはりエンターテインメントは人の心を癒すものなので、自ら立ち上がって発信していき、勇気をもって一緒に立ち上がってくれる人が増える世界になったらいいなと思っています。」とのエールもあった。

最後にLiLiCo から「映画は心で楽しむものだと思っていて、今、このような状況下で心を潤してくれるのは、素晴らしい作品やエンターテインメントだと思います。是非、皆さん SSFF & ASIA で沢山の作品に触れあってください!」と締めの挨拶があり、本イベントは終了した。

【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021】

【SSFF&ASIA2021テーマ】

今年のテーマは「CINEMADventure(シネマドベンチャー)」。溢れる「ベンチャー(開拓・新しいもの)」精神で、人々を「アドベンチャー(冒険・探求心)」へと導いていけるよう願いを込め、「シネマ」「ベンチャー」「アドベンチャー」「アド」を合わせました。

世界中のフィルムメイカーたちが今どんなことを考え、「シネマ(映画)」として発信しているか―。自由な発想に基づく創意工夫を重ねて作るショートフィルムは、これまでも溢れる「ベンチャー(開拓・新しいもの)」精神で、人々を「アドベンチャー(冒険・探求心)」へと導いてきました。近年では、経済を動かし暮らしを支える企業や団体も、「アド(広告)」の観点からブランディングのためのショートフィルムを作り始めています。世界とつながる国際短編映画祭として、フィルムメイカー、来場者、視聴者、そして映画祭をサポートいただく方々と一緒に「CINEMADventure」を体現できればと思います。

【映画祭詳細】

■映画祭代表:別所 哲也

■フェスティバルアンバサダー:LiLiCo (映画コメンテーター

■開催期間:6 月 11 日(金)~ 6 月 21 日(月)
※オンライン会場は 4 月 27 日(火)~ 6 月 30 日(水)

■上映会場:オンライン会場および都内複数会場

■オフィシャルサイト:https://www.shortshorts.org/2021

■主催:ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会

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