物体の横にはキン・ザ・ザ星雲プリュク星でなぜか価値のあるマッチも
釣鐘形宇宙船ペペラッツは実写版の『不思議惑星キン・ザ・ザ』に登場し、その独特なフォルムで強い印象を残した。アニメ版の『クー!キン・ザ・ザ』でもその形を踏襲しながら3Dグラフィックスを交えて独特の浮遊感で登場する。
今回、緊急事態宣言にともなう休館中のアップリンク吉祥寺に急にあらわれた宇宙船は高さ2メートル超の大きさ。その物体の横には物語の舞台となるキン・ザ・ザ星雲プリュク星でなぜか価値のあるマッチ(映画ではカツェと呼ばれる)もぶら下がっている。
特筆すべきはその巨大さにもかかわらず、アップリンク吉祥寺内のロビー、天井の低い通路等、どこでも移動できる奇跡の大きさとなっており、映画館スタッフも唖然となった。
なお、ロビー内の定位置?ともいえそうなおさまりの良い場所に鎮座するその佇まいは、映画館が開業するはるか前からそこにあったかのような自然体となっており、巨大さも相まって気づかない可能性もある。映画館スタッフによれば、この巨大な宇宙船は単なる物体であり、なんの機能性や使い道もないとのこと。
この物体は5月14日(金)からアップリンク吉祥寺で一般向けに展示されることになっている。
『クー!キン・ザ・ザ』は1989年、2001年、2016年と三度劇場公開され、「クー!」という意味不明な言葉でカルトSF映画の傑作として世界中で多くのファンを生んだ、実写版『不思議惑星キン・ザ・ザ』をゲオルギー・ダネリヤ監督自ら、アニメ化した作品。社会主義体制の真っ只中で制作された実写版を、レトロ感溢れながらSFタッチの未来を感じさせるアニメで再構築した。
“キン・ザ・ザ”界を象徴する釣鐘型宇宙船の浮遊感は、ゲオルギー監督が実写版では再現できなかったアニメならではの珍妙なリアルさを描き出している。
クー!キン・ザ・ザ
2021年5/14(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺、川崎チネ・チッタ
ほか全国順次ロードショー
配給:パンドラ
© CTB Film Company、Ugra-Film Company、PKTRM Rhythm