私がやってきた芽亜里だったらどうするかを考えてみたりしました
──芽亜里という役は、自身の中でかなり親しいキャラクターになっていますよね。
「そうですね。もう長く演じているので、自分の中で“こういう子かな”というのは定まってきましたし、“こういう場面だったらこう動くんじゃないかな”みたいなのも、なんとなく想像がつくようになってきました」
──この結構振り切った役柄を最初にいただいた時、どう演じようと思われましたか?
「とにかく原作頼りでした。やっぱり原作があるものだったし、実写がある前にアニメも放送していたから、2次元の世界のファンが多い作品だったので、その世界観を崩しちゃいけないと思ったし、寄せられるところは寄せるっていうことが大事かなって、初めは思ってました」
──でも、これだけシリーズが続いていくと、自分の味と言いますか、意識する点も変わってきたのでは?と思うのですが。
「“『賭ケグルイ』の早乙女芽亜里といえば”みたいな感じで、“森川葵が演じている芽亜里が好き”って言ってくださる方も増えてきたので、そもそものキャラクターももちろん大事にしつつ、これまで演じてきた何年かの、私がやってきた芽亜里だったらどうするかなっていうのも。特に今回の映画も、完全オリジナル・ストーリーになるので、そういう部分はどうするかを考えてみたりしました」
──今回演じられて、特に難しかったシーンがもしあったら教えていただけますか。
「出てきたと思ったら急にいなくなって、また出てきてっていうキャラクターなので、流れがあるわけではないんですよ。でも、急に出てきて、実はそういうことだったんだみたいなのもあるから、流れをくみとったほうがいいのか、くみとらないほうがいいところもあるのかっていうのは、難しいところでした」
──それこそ台本の隙間を読むような。
「そうですね。“この間、芽亜里はどうしてたんだろう”って。“じゃあ、ここのシーンは、何のためにここにはまってるのか”って」
──“最凶の侵略者”視鬼神真玄を相手に、すごくピンチになるシーンがあるじゃないですか。あそこで今までの芽亜里とまたちょっと違う面を目撃しました。
「芽亜里はずっと我が道を行くタイプ。負けても、それでも負けてないみたいな気持ちのある女の子だったので、完全に落とされたっていうのは初めてでした。あのシーンは芽亜里の中でも完全に落ちてしまった、今までにないシーンなのかなと思います」
──ちなみに、普段、ツインテールはされますか?
「しないです(キッパリ・笑)。嫌いじゃないですけどね」
──嫌いじゃないんですか。
「役でやるのはすごく楽しいし、新鮮な気持ちになるので好きです」
『賭ケグルイ』のみんなが本気で楽しんで、本気で向き合ってる芝居を観てほしいと思います
──「賭ケグルイ』全作品の中で、これはゲームとして面白そうだなと思ったものはありますか?
「〈デュアルクラッシュ・ポーカー〉は、普通に面白そうでしたし、アプリで配信されていたので友達とやったんですけど、やっぱり面白かったです」
──ちなみに、ご自身の勝負運は?
「あるほうじゃないかなと思っています。たぶん、悪くはない。運の割合って結構大きいと思うんですけど、本当に大きな勝負事の時は、あまり負けない自信があります」
──今までで一番、勝ち取ったと思えるものは?
「一番初めに受けた「Seventeen」のオーディション。私は「Seventeen」という雑誌出身なんですけど、その時は完全に一般人だったんですよ。田舎に住んでて、そのオーディションを見つけて、応募してみたら受かったので、それが一番、自分最大の賭け。それ以外のオーディションは受ける気なかったんです」
──「Seventeen」以外の選択肢はなかった。
「はい。「Seventeen」に受からなかったら、今も普通に過ごしていたんじゃないかな。当時まだ中3で、いろんな道が選べた時期だったので。別に芸能にこだわっていたでもなかったので、他のオーディションを受けるとかもしなかったと思う。“これに受かれば入ろう”みたいな気持ちだったので、それで言うと、この賭けは勝ったと思います」
──改めて、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
「みんな、ギア全開でぶっ飛ばしてるんですよ。だから、『賭ケグルイ』のみんなが本気で楽しんで、本気で向き合ってる芝居を観てほしいと思います。そして、”うわー、すごい面白かった!”って、この作品を観ることによって、ちょっとスッキリするとか、発散するきっかけにしてくれたらいいなって思います」
──芽亜里とはまだまだ長くつき合っていきたいですか。
「難しいですね」
──難しいですか。
「はい。見た目の問題がありますから。できる限りはやりたい気持ちはもちろんあります。どこまでいけるのか、いくつまで許されるのかっていうチャレンジに賭けですね(笑)」
──上手いコメント、ありがとうございます(笑)。最後に、タイトルにちなんだ質問を。『グルイ』っていう部分で今、ご自身が今、狂うぐらい夢中になっていることを教えてください。
「猫。猫飼ってるんですけど、猫が大好き。猫派です」
──今、何歳ですか。
「もうすぐ3歳です」
──じゃあ、まだやんちゃ盛りですね。
「でも最近、性格が変わってきて。花を置いてても、前だったら花瓶を倒されて、部屋が水でびっしゃびしゃだったんですけど、そういうのもなくなったり。ウェットのご飯が大好きだったのに、気づいたらウェットあげても食べなくなったりとか。成長を感じます」
──どういうところに癒やされます?
「めちゃくちゃ甘えん坊なんですよ。家に帰ると、ずっとついて回るんです。私がリビングにいたら、リビングでずっと横にいるし、お風呂に入ってると、お風呂の扉の前でずっと座って待ってるんです。寝る時は一緒に寝ますし」
──飼い主さんに全幅の信頼を寄せているんですね。
「そうですね。超甘えん坊です。それが愛おしくてしょうがないです」
(作品紹介)
生徒代表指名選挙を終え、平穏が戻ったかのように思われた私立百花王学園。しかし生徒会は、蛇喰夢子(浜辺美波)の幾度にも及ぶ逆転劇に危機感を募らせていた。一方、学園内では生徒会への上納金を支払えない家畜の人数が爆発的に増加。「家畜の呪い」と呼ばれたその謎の現象により、学園内は異様なムードに包まれ、家畜たちによる生徒会役員への公式戦ギャンブルが横行する非常事態となっていた。
そんな中、一人の男が突如学園に現れる。彼の名は視鬼神真玄(藤井流星(ジャニーズWEST))。2年前に起こしたある事件をきっかけに、生徒会長・桃喰綺羅莉(池田エライザ)によって学園を追われた過去を持ち、共感覚という特殊能力を持った最凶最悪のギャンブラーだ。視鬼神の毒牙はやがて、夢子の背後にも忍び寄り……。『賭ケグルイ』史上かつてない危険なギャンブルバトルの幕が開く!
出演:浜辺美波 高杉真宙
藤井流星(ジャニーズWEST)
松田るか 岡本夏美 柳 美稀 松村沙友理(乃木坂46) 小野寺晃良
池田エライザ
中村ゆりか 三戸なつめ
矢本悠馬 / 森川 葵
監督:英 勉
脚本:高野水登 英 勉
原作:河本ほむら・尚村 透(月刊「ガンガンJOKER」スクウェア・エニックス刊)
配給:ギャガ
6月1日(火)TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー
©河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX ©2021 「映画 賭ケグルイ2」製作委員会