実在した女性ガンマン、《平原の女王》カラミティ・ジェーン誕生の物語
当初は夏公開が予定されていたが、コロナの状況を受け公開日が延期となっていた。このたび新ビジュアルも完成し6月15日より公式HPもリニューアルした。
本作は、実在したアメリカ西部開拓時代の女性ガンマン、《平原の女王》カラミティ・ジェーン誕生の物語。アヌシー国際アニメーション映画祭にてワールド・プレミア上映され、見事クリスタル賞 グランプリ を受賞。各国映画祭を巡回した後、昨年12月に本国フランスで公開され、個性的な映像表現には更に磨きがかかり、よりエンタティメント性が増したと評判になった。
日本では2020年12月に開催のフランス映画祭2020 横浜にて字幕版が、翌年3月開催の東京アニメアワードフェスティバルにて日本語 吹替え版がプレミア上映され、いよいよ劇場公開を迎える。
行方不明になった祖父を探しに一人北極を目指して旅立つ14歳の少女が主人公の前作『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』と同様に 、本作『カラミティ』も12歳の少女の成長譚 。 主人公マーサが様々な困難に立ち向かう中で周りの大人たちに影響を与え、大人たちも、いつしか少女とともに成長するという物語だ。
女性は女性らしくという西部開拓時代のアメリカにあって、 主人公マーサは家族を支えるために髪を切り、ジーンズをはくことを決意。生きていくために必要な乗馬、馬車の運転、投げ縄といった男の作法を苦労して習得する。伝説の女性ガンマン、カラミティ・ジェーンの誕生秘話でもある本作は、マーサをジェンダーレスな生き方を選択した最初の女性として描いている。
レミ・シャイエ監督はインタビューで、本作の制作過程においても男女平等を意識していたと語っている。制作スタジオのアニメーターの人数、管理職の男女比、そして給料の総額までをコントロール。アニメーション制作は長期的なプロジェクトゆえ、女性アニメーターが制作期間中に産休を取得し、そして復職できる環境も整備されていたとのこと。
カラミティ
2021年9月23日(木)より新宿バルト9ほか全国順次公開
配給:リスキット
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