スコット監督ならではの美学を感じられるメイキング映像に
決闘裁判とは、その名の通り、一向に解決を見ない争いの決着を、命を賭けた決闘で決定するというもの。真実を知っているのは神だけであり、その神が“正しい者”を勝利へと導くと信じられ、中世ヨーロッパで正式な法手続きとして広く認められていた。本作では、14世紀フランスで実際に行われた“最後の決闘裁判”をモデルに、名匠リドリー・スコット監督が豪華キャストと共に作り上げた歴史大作として注目を集めている。
今回解禁されたのは、数々の緊迫感溢れるシーンのメイキング映像。撮影の舞台裏と共に語られる「各場面に意味を持たせる 優劣はない」「メッセージはシンプルに」「映画を観る人に何を伝えたいか」「ダイナミックさが肝心」「静寂は強さだ」などスコット監督の美学あふれる金言にもご注目いただきたい。
メイキング映像にあわせて、マット・デイモン演じるカルージュの場面写真も到着。前面が半分切り取られたヘルメットが印象的だが、これも監督のこだわり。史実では顔を全て覆ってしまうヘルメットだったが、誰が誰に何をしているか分かるかを重視し、あえて前面を半分切り取ったヘルメットを映画用に用意したのだという。
マット・デイモンとベン・アフレックが24年振りにタッグを組んで手掛けた脚本は、複数の人物の視点で物語が展開される3部構成を採用。これは一つの事象を登場人物それぞれの視点で描いた映画『羅生門』に影響を受けたもの。女性が声を上げることのできなかった時代に、裁判で闘うことを決断した勇気ある女性・マルグリット(ジョディ・カマー)と、その夫であり、命をかけた決闘裁判に挑む騎士・カルージュ(マット・デイモン)、そして、疑いをかけられながら無実を主張し、決闘裁判に臨む従騎士ル・グリ(アダム・ドライバー)、それぞれの視点で物語が展開する。
脚本に惹かれたスコット監督は、複数のカメラを使用して360度全方向を撮影する手法で生々しくも鮮烈なアクションと、見落とすことのできない繊細な映像表現で、息遣いや息を呑む声、響き合う甲冑の音、緊迫感に包まれた空気そのものを感じとれる、リアリティある圧巻の映像を作り上げた。
『最後の決闘裁判』
10月15日(金)全国公開
監督:リドリー・スコット
脚本:ニコール・ホロフセナー、マット・デイモン、ベン・アフレック
原作:エリック・ジェイガ―(「決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル」)
出演:ジョディ・カマー、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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