司馬遼太郎による国民的ベストセラー「燃えよ剣」を、『日本のいちばん長い日』や『関ヶ原』などの原田眞人監督が岡田准一を主演に迎えて映画化。
本作で、新選組最強の剣士の一人であったといわれる斎藤一役を演じた松下洸平のインタビューをお届けする。
画像1: Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

新選組の土方歳三の知られざる真実を描く本作。主演を務める岡田准一は、念願だった土方役に全身全霊挑み、最後まで新選組のために戦い抜いた、誰もが恐れ誰よりも愛される永遠のカリスマを演じ切る。また、土方の想い女・お雪を柴咲コウ、近藤勇を鈴木亮平、沖田総司を山田涼介、芹沢鴨を伊藤英明など超豪華なキャストが集結。
西本願寺など世界遺産や国宝級建造物での一大ロケを敢行し、池田屋事件の舞台である池田屋をオープンセットで完全再現するなど緊迫感溢れる超一級の殺陣から圧巻スケールの戦闘シーンまで、大迫力のアクションが観る者を圧倒する。

本作で新選組最強の剣士の一人であったといわれる斎藤一役を演じた松下洸平に、撮影秘話や今作を通して感じたこと、更に好きな映画について語ってもらった。
※この取材は2020年の3月に行われたもので、映画公開日の延期によりこのタイミングでの記事公開となります。

余計なものを削ぎ落として、
細やかな表情で見せていくことがいかに大事かを、
岡田准一さんのお芝居で学びました。

ーー新選組最強の剣士の一人であったといわれる一方で、未だ謎の多い人物として知られる斎藤一を演じるにあたり、どのような準備をされましたか?

「2018年の夏にオーディションを受けたのですが、斎藤一役に決まってからすぐに殺陣の稽古を始めました。殺陣の基礎を教えて頂き、自主練もしながら半年ほどかけて準備をしていました。自宅近くの公園で夜な夜な竹刀を振って練習していたのでかなり怪しかったと思います(笑)」

ーー原田眞人監督とご一緒するのが念願だったそうですが、原田組の現場はいかがでしたか?

「監督はその都度俳優の動きや表情を見ながら演出をつけてくださっていました。中でも印象に残っているのが、照明の当たり具合を俳優それぞれで変えていたこと。大勢が集まっているシーンの撮影では“一(はじめ)ちゃん来て”と監督に呼ばれて行ってみると、僕の顔を持って少しずつ位置や角度を自ら動かすんです。監督が手を動かしながら“この角度のこの照明の当たり方が僕の映画だから”とおっしゃった瞬間に“凄いこだわりを持って映画を撮ってらっしゃるんだな”と実感しました。

当然ながら、決めた位置からは顔を動かせなくなるのですが(笑)、どう撮ったら俳優が一番美しく映るかというのを考えながら照明の当たる位置を探って陰影を出していくというやり方に感動しました。それから、こちらからも提案していくことの大切さも改めて気付かせてくれたのも原田監督でした。それは本作のオーディションを受けたあとに参加した監督のワークショップで感じたことです」

画像1: Photo by Tsukasa Kubota

Photo by Tsukasa Kubota

画像2: Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

ーーその時のエピソードを詳しくお聞かせ頂けますか。

「原田監督のワークショップは割と自由に動くことが許されていて。僕はこれまで舞台の仕事が多く、思考錯誤しながら芝居を作る環境にいたこともあり、例えば同じシーンでも、2回目は椅子に座りながら台詞を言ってみようとか、色々と自分の考えを試してみたら、監督がそれを凄く面白がってくださった。なので本作の現場では細かい立ち位置や動きに関しては監督に相談して、更に事前に考えてきたことをどんどん提案させて頂きながら演じました。

ただ、提案するからにはちゃんと意味がなければダメなので、しっかりと説明をして了承して頂きながらトライできたのは良い経験でした。監督と現場で様々なディスカッションができたのも嬉しかったです」

ーー斎藤一をどんな人物だと捉えて演じられましたか?

「彼の経歴を調べてみて思ったのは、その場の状況に応じて自分の人生をしっかりと見極め、選択しながら生きてらっしゃった方なんだということ。そして“正義”や“周りに対する敬意”をしっかりと持ちながら、誰よりも土方(歳三)さんのことを愛し、リスペクトしていたんじゃないかと、そんな風に感じながら演じていました。口数が少ない方だったと言われていますが、燃え滾るものは常に体の中や心の中にあったと思うので、そういった部分を大事に演じていました」

画像3: Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

Ⓒ2021「燃えよ剣」製作委員会

ーー演じる上で一番の軸となっていたのは土方さんに対する思いだったのでしょうか。

「そうですね。そこをちゃんと表現するためにどう演じればいいのかを凄く考えましたし、岡田(准一)さんとのお芝居は凄く勉強になりました。例えば、余計なものを削ぎ落として、細やかな表情で見せていくことがいかに大事かを岡田さんのお芝居で学びました。僕は舞台でのお芝居で客席に伝わりやすいようにとデフォルメした表現に慣れてしまっていたので、映画やテレビドラマなどの映像作品は舞台に比べて“お芝居がとても生々しく映る”ということを岡田さんのお芝居を拝見していてもの凄く感じたんです。少し目を伏せただけでも演じている役の心情が伝わりますから、かなり繊細に表現しなくてはいけないなと改めて痛感したというか」

ーー岡田さんからお芝居について何かアドバイスはありましたか?

「シーンごとに細かくアドバイスしてくださることもありましたし、登場人物達それぞれがどういう関係性で、どう思い合っているかといったことをお話してくださいました。例えば“斎藤一は土方が前だけを見て進めるように常に横にいるんだよ”と説明しながら、その関係性を殺陣で表現してくださるんです。斎藤一と一緒にいる時は土方は刀を振らなくて、池田屋でもほとんど刀を振っていないんだと。それにはちゃんと意味があるということを岡田さんが教えてくださいました」

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