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『ハリポタ』『LOTR』『パイレーツ』等のシリーズが盛り上がり、
続いてスーパーヒーロー映画の時代が到来!
2000年代に入って最も衝撃的だったのは2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ。全米のエンタメ業界にも大きな影響が出、セレブたちはチャリティ活動に奔走した。
映画界で特筆すべきなのはファンタジー映画の隆盛だろう。2001年に「ハリー・ポッターと賢者の石」が、翌2002年には「ロード・オブ・ザ・リング」が公開され、それぞれシリーズ化されて大ヒットを記録した。ダニエル・ラドクリフは読者投票で一位になっている。
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズはたびたび特集記事が組まれた
2013年にスタートして読者の反響を呼んだ「英国男優総選挙」
2003年には「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」もヒットし、ジョニー・デップの時代がやってきた。もう一つの特徴は韓流ブームの到来。2004年に「冬のソナタ」の地上波放送が始まり、主演のペ・ヨンジュンの来日時には空港に5,000人のファンが集まるほどの過熱ぶりを見せた。
2006年には本誌のビデオ・コーナーがDVD帝国と名称を変更、時代がビデオからDVDへと移っていく様を実感させた。
創刊60周年となる2007年2月号では14年ぶりにオードリー・ヘプバーンが表紙を飾り、読者投票で当時大人気だったアンジェリーナ・ジョリーを抑えオードリーが女優部門のトップとなる奇跡も起きている。
そして2008年の年末、嬉しい知らせが飛び込んだ。近代映画社が日本映画ペンクラブ賞に輝いたのだ。SCREEN、近代映画(現在休刊)などの雑誌により映画ファンを育成してきた功績を認められてのことだった。
現在続編が製作されている3D映画「アバター」が公開されたのは2009年。20億ドル以上の世界興行を記録した初の映画となる大ヒット作となった。この記録は2019年に「アベンジャーズ/エンドゲーム」に一度抜かれるまでほぼ10年に渡って維持されていた。
その「アベンジャーズ」に代表されるアメコミ映画が台頭したのが2010年代の特徴。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーなどの活躍するマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)が一世を風靡し、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンのDCも続々大作を送り出しヒットさせた。
映画ファンにとって嬉しいのは、不朽の名作を映画館で上映する〝午前十時の映画祭〞の開催だった。2010年に始まり、途中でフィルム上映からデジタルに変わりながらも2021年まで毎年開催されている。
2013年には英国俳優人気が盛り上がり、いまも続く英国男優総選挙が始まった。以降、読者から各種のベストテンを募集し、本誌の企画にも反映させるようになっていった。
2015年にはネットフリックスが日本に上陸、配信で映画・ドラマを見るという新しい鑑賞法が定着していった。また、2020年初頭にはCOVID–19(新型コロナ)が発生、映画館が閉鎖されるなど興行界にも大打撃を与えた。
そして2021年6月号では中島健人が日本人男性として初めて表紙を飾り、SCREENはいまも新たな時代へ向け刷新を続けている。
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