映画だけでなく美術のフィールドでも世界的に活躍し、最新作『MEMORIA メモリア』が⽇本でも公開されるタイのアピチャッポン・ウィーラセタクンの代表作4本を上映する特集上映が2022年4⽉9⽇よりシアター・イメージフォーラム(渋⾕)で開催される。

タイ時代の代表作4 本を2 週間限定上映!

2010年、『ブンミおじさんの森』でカンヌ国際映画祭パルムドール(最⾼賞)を受賞したタイの天才、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督。美術作家としても世界的に活躍し、2016年には個展「亡霊たち」開催、2017年の「フィーバー・ルーム」上演など、⽇本でも多くのファンを集めている。今年は、南⽶コロンビアで撮影し、昨年のカンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いた新作『MEMORIA メモリア』が公開中。そんなアピチャッポンのこれまでの代表作4本が、4⽉9⽇(⼟)~4⽉22 ⽇(⾦)シアター・イメージフォーラムにて2週間限定上映(全国順次上映予定)。

画像: 「ブンミおじさんの森」©Kick the Machine Films

「ブンミおじさんの森」©Kick the Machine Films

本特集で上映されるのは、故郷タイ時代の代表作4作品。美しく斬新なイマジネーションで世界に驚きを与え、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した不朽の名作『ブンミおじさんの森』(2010)は、本特集のために新たに権利を購⼊し、初デジタル化しての上映となる。本特集上映のポスターにも『ブンミおじさんの森』の通称「⾚く⽬が光る猿」が登場しているのが嬉しい。

画像: 「真昼の不思議な物体」©Kick the Machine Films

「真昼の不思議な物体」©Kick the Machine Films

そのほかの上映作品には、アピチャッポン監督の現在につながる創造性が存分に発揮されているデビュー作『真昼の不思議な物体』(2000)や、ユニークな構成が魅惑的でファンの間でも特に⼈気の⾼い『世紀の光』(2006)、「記憶」というテーマが最新作にも重なる傑作『光りの墓』(2015)というラインナップで、『世紀の光』はまもなく⽇本での上映権が切れるため貴重な上映となる。故郷タイ東北部の森に覚醒された⾳と映像が映画を拡張させていく、アピチャッポン監督の才能をあらためて全⾝で感じてみたい。

画像: 『世紀の光」© 2006 Kick the Machine Films

『世紀の光」© 2006 Kick the Machine Films

また、開催前には4 ⽉3 ⽇(⽇)19:00 から、⽇本唯⼀のアピチャッポン研究家、中村紀彦⽒によるオンラインレクチャーが決定。LIVE配信後にはアーカイブ配信も予定している。
タイ時代の代表作4本を上映する『アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2022』、何度⾒ても発⾒が⽣まれ変わり続けるアピチャッポン監督の傑作群を、この機会にぜひ楽しみたい。

画像: 『光りの墓』© Kick The Machine Films / Illuminations Films (Past Lives) / Anna Sanders Films / Geißendörfer Film-und Fernsehproduktion /Match Factory Productions / Astro Shaw (2015)

『光りの墓』© Kick The Machine Films / Illuminations Films (Past Lives) / Anna Sanders Films / Geißendörfer Film-und Fernsehproduktion /Match Factory Productions / Astro Shaw (2015)

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