エル・ファニングが18世紀のロシア宮廷を舞台にした、「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」で“女帝エカチェリーナ”を演じている。タイトルからも分かるとおり、エカチェリーナは実在の人物ではあるが、本作に盛り込まれている実話の要素はあくまでも“時々”。エルと同じく子役出身のニコラス・ホルトが“皇帝ピョートル”を怪演し、2人は夫婦役で共演している。シーズン2が日本で初放送されるにあたって、エルはオンラインインタビューに応じてくれた。
(取材・文/清水久美子)

シーズン2のエカチェリーナはさらにパワーアップ!?

まず、このドラマとエカチェリーナの魅力をエルに聞いたところ、「本作の美しいところは、史実に決して忠実なわけではないけれど、実際にエカチェリーナがやったことを取り入れているところだと思う。彼女は啓蒙主義で、女性の教育を向上させ、科学というものを国にもたらした。そういったエカチェリーナの功績をドラマの中で描いているのは、とても素晴らしいわ」とコメント。

エルは本作の主演であり、製作総指揮にも名を連ねている。どのような役割を担っているのか質問すると、「かなり初期の段階からプロデューサーとしての仕事をさせてもらっていたので、一つのシリーズがどうやって作られていくのか見ることができたの。すごくパワフルな、権力を持った人たちがたくさんいる部屋の中で自分が意見を言うということは、もしかしたら以前の自分だったら怖かったかもしれないけれど、エカチェリーナを演じることで、自分の意見をハッキリ言うことの大切さを学べたと思う。エカチェリーナという役から学んだことは多いと感じているわ」と、本作によって成長していると教えてくれた。

また、企画・製作総指揮のトニー・マクナマラについては、「トニーは私の意見にいつも耳を傾けてくれるから、より番組に関わることができているという感じがするの。シーズン2では、プロデューサーとしての自信が付いたので、編集作業や、様々な部署に関すること、衣装についてなど、トニーともっと多く話すようになったわ」と語った。

画像1: エル・ファニング"エカチェリーナから多くを学んでいる"「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~ シーズン2」インタビュー

エルの衣装にも要注目!

画像2: エル・ファニング"エカチェリーナから多くを学んでいる"「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~ シーズン2」インタビュー

シーズン1でエカチェリーナはピョートルから権力を奪うために奮闘し、シーズン2ではついに女帝として君臨する。妊娠したエカチェリーナは、より強い女性として少女たちの憧れの対象となるが、エルは「重責というものがのしかかる中、彼女はどうやって国を統治するのか?エカチェリーナの国を良くしようとするアイデアに注目してほしいわ。シーズン2のテーマは“親であること”なんだけれど、ジリアン(・アンダーソン)が演じるエカチェリーナの母親が宮廷にやって来るし、エカチェリーナ自身が子供の母親になり、そして国の母になる。“親であること”を学んでいくシーズンになっているの」と、シーズン2の見どころを教えてくれた。妊婦を演じるにあたっては、「もちろん、自分は妊娠したことはないし、出産したこともないので、どんな感覚なのか母にアドバイスをもらったの。エリザベータおばさんを演じているベリンダ(・ブロミロフ)も二人の子持ちなので、自然にリアルに見えるようにするにはどうすればいいかアドバイスしてくれたわ」と役作りについて語り、「妊婦の歩き方や、お腹が減った時に妊婦特有の変わったものを貪るといった、フィジカルなコメディを演じられたのも楽しかった!」と、笑顔で付け加えた。

画像: エカチェリーナの実母役でジリアン・アンダーソンも出演

エカチェリーナの実母役でジリアン・アンダーソンも出演

コメディは初挑戦だったというエルだが、「ニコラス(・ホルト)は最高の共演相手なの。お互いに、恥ずかしいことをする場面でも、自分を解き放って、恐れずに演じるようにしているわ。居心地が悪いような状況であっても、クレイジーなことをしていても、ニコラスや素晴らしい共演者たちと実験的にいろいろなことをし合いながら、コメディを作っていっているの。コメディであったとしても、感情面が伴わなければ、その瞬間の真実というものを感じさせられないと思うから、『自分自身がリアルライフでそういう状況になったらどうするか』と考えて演じているわ」と語った。

画像: ピョートル(ニコラス・ホルト)との関係性も変わる!?

ピョートル(ニコラス・ホルト)との関係性も変わる!?

現在、24歳のエル。同年代の女性に本作からどんなことを感じてほしいか聞くと、「本作は自分の運命や本能、自分の心が求めるものを追うということが描かれていると思う。自分自身のキャリアにおいても、私はずっと自分の心に忠実に、そして決して諦めずにやってきた。エカチェリーナも自分の意志を曲げないということに関してはかなり頑固で、気骨があって、それは彼女の良いところだと思うし、自分が信じることに対してとても粘り強く情熱的なところが、私はとても好きなの。同年代の女性たちはもちろん、全ての女性たちに、自分の本能に耳を傾け、自分らしくあることの大切さを本作から感じてもらえたら嬉しいわ」と、熱いメッセージをくれた。今後は監督業にも挑戦していきたいというエル。ますますの活躍が楽しみだ。

画像3: エル・ファニング"エカチェリーナから多くを学んでいる"「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~ シーズン2」インタビュー

「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~ シーズン2」

女帝となったエカチェリーナは国を良くしようと奮闘する。生き残ったピョートルは相変わらず自分勝手で堕落したままだったが、どんどん大きくなるエカチェリーナのお腹の中の子供を愛おしく感じている。シーズン2は“親であること”がテーマで、エカチェリーナの母親役で「X-ファイル」のジリアン・アンダーソンも登場。

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