監禁された少年に、死者からの電話- 変幻自在の口元が不気味なマスクにも注目
『透明人間』(20)ではリー・ワネル、『ゲット・アウト』(17)ではジョーダン・ピール、『スプリット』(16)ではM.ナイト・シャマランと才能豊かな監督とタッグを組み、優れたスリラー作品を数多く世に送りだして来た、
ハリウッド気鋭の映画製作集団ブラムハウス・プロダクションズが新たにパートナーとして選んだのは、『ドクター・ストレンジ』(16)、『エミリー・ローズ』(05)などの監督で知られるスコット・デリクソン。原作は”スリラー・ホラーの帝王”スティーヴン・キングの息子、ジョー・ヒルの名短編「黒電話」。
本作の舞台は、子供の連続失踪事件が起きているコロラド州のとある町。気が小さく独り立ちできない少年フィニー(メイソン・テムズ)は、ある日の学校の帰り道、マジシャンだという黒風船を持った男(イーサン・ホーク)に出くわす。「マジック見るかい?」の一言を発したかと思うと、フィニーは黒いバンに無理やり押し込まれ、気が付いた時には地下室に閉じ込められていた。
壁に囲まれたその部屋には鍵のかかった扉と鉄格子の窓、そして「断線している黒電話」。だが、その断線しているはずの電話のベルが突如鳴り響く・・・それは、この部屋の恐怖と真実を知る”死者からのメッセージ”だった!
一方、妹のグウェン(マデリーン・マックグロウ)は兄の失踪に関する不思議な予知夢を見たという。夢の記憶を頼りに、必死に兄の行方を探し始める―
地下室の内側と外側に断絶された兄妹に襲いかかる恐怖と、イーサン・ホークが扮する得体の知れない連続誘拐犯人が繰り広げる恐怖を描く本作。
到着した場面写真でも、いたって平凡な日常を過ごす兄妹の様子もあるが、少年フィニーは恐ろしいマスクの男に連れ去られ、ベルがなる「断線している黒電話」をおそるおそる手に取る瞬間が映し出される。
男のマスクは、カットによって口元が様々に変化しており、歯を見せ口角を上げたゾっとするような笑顔や、しかめっ面のようなヘの字、中にはまるで能面のように口のないカットまで。
おぞましいマスク姿は、観る者の恐怖を何倍にも増幅させる。この黒電話の先にある”死者からのメッセージ”、その恐怖と真実はいかに?
サイコパス、スーパーナチュラル、サイキックといった様々な要素が同時進行的に繰り広げられるスリリングな展開に期待が高まる。
昨年、アメリカ・テキサス州オースティンで開催された、ジャンル系映画の祭典”ファンタスティック・フェスト”でのプレミア上映でお披露目されると大喝采を浴び、なんと2022年5月30日時点でRotten Tomatoesでは驚異の100%評価!ぜひ続報にも注目したいところ。
映画『ブラック・フォン』
■製作:ジェイソン・ブラム(ブラムハウス・プロダクションズ)
■監督:スコット・デリクソン(『ドクター・ストレンジ』、『フッテージ』、『エミリー・ローズ』)
■原作:ジョー・ヒル「黒電話」
■出演:イーサン・ホーク、メイソン・テムズ、マデリーン・マックグロウ
■配給:東宝東和
■上映時間:1時間47分
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