イラストレーター、ビオレッティ・アレッサンドロによるイメージイラスト
「ニューヨーク・タイムズ」 2017年〈注目の本〉に選出、全米で絶賛された家族小説をイタリアの名匠ダニエーレ・ルケッティが映画化。唯一無二の存在感を放つアルバ・ロルヴァケル(『幸福なラザロ』『おとなの事情』)、巨匠マルコ・ベロッキオから俊英の若手監督までを虜にする実力派ルイジ・ロ・カーショ(「いつだってやめられる」シリーズ、『夜よ、こんにちは』)が若かりし日の夫婦を、そして熟練の名優ラウラ・モランテ(『息子の部屋』)、シルヴィオ・オルランド(『息子の部屋』『ボローニャの夕暮れ』)が老年期の夫婦を演じる。イタリア映画界の実力派オールスターキャストが集結。
4人家族の平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家を出たい夫、繋ぎ止めようとする妻、静かに見つめる子供たち。ばらばらになった家族は、ささやかなきっかけで再び一緒に暮らし始める。彼らの人生は混沌とした家族の崩壊と再生を経て続いてゆく―。ふと思い知る愛情、歪に絡まった絆を断ち切り、解放された先にあるものとは。不気味な崩壊と衝撃、軽やかで強烈な余韻がめぐる「家族映画」の新たな傑作が誕生した。
1980年代初頭、ナポリで生活する本作の4人家族をイタリア出身の気鋭のイラストレーター、ビオレッティ・アレッサンドロが手掛けたイメージイラストが到着!
ビオレッティは、「POP・PRETTY・FUNNY」という3つのキーワードを軸に独特のフォルムのキャラクターやストーリーを描く。イタリア出身でありながら、子供の頃に祖父が持っていた70年代に出版された日本の写真集を見て衝撃を受けたことをきっかけに日本に興味を持つようになったという。2015年より日本に拠点を移し、ファッションブランド「マーク ジェイコブス」が手掛けるブックストア『BOOKMARC』で今年6月に個展を開催、9月には絵本の出版も控えるなど広告、漫画など、多岐にわたるメディアで活動中。
本作においては、『一言で言えば、「ゾッとする」映画ですね!この映画の特徴の一つは、過去と現在の話が切り替わること。4人のその時々の感情が花火のようにあちらこちらで爆発します。「思い出がよみがえる」、「夫婦関係のどこかに引っかかる」、「親になってからの子供に対する気持ち」
ちょっとびくびくしながらも、この3点だけで『靴ひものロンド』を観るべし!』とコメント。
ポップでカラフルなイラストだがよく見ると、夫婦の腰にはお互いを縛り付ける“ひも”が描かれており、母親と手をつなぐ子どもたちはどこか不安げな表情をみせる。本作のキーになるモチーフのひとつ、ラジオも壊れており不協和音が聞こえてきそうだ。
そして、このイラストの一部を使用した『靴ひものロンド』オリジナル特製ステッカー(非売品)が、公開初日より枚数限定で<入場者先着プレゼント>としてヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか各上映劇場にて配布が決定した。
あわせて、本編特別映像も解禁。1980年代初頭、アルドとヴァンダ、ふたりの子どものアンナとサンドロの4人家族が何かの催しなのか、連なってジェンガを踊り、明るくはしゃぐ姿が印象的な≪しあわせ≫溢れる風景だ。1980年代と現代、2つの時代を織り交ぜ徐々に物語が進んでゆく中で、このジェンガのリズムはこの家族を取り巻く時間のように繰り返される。4人それぞれが抱える思いについて、決して説明は多くはないが、しっかり劇中に描かれており、そのヒントとなる目線、仕草に注目してほしい。
波乱の日々を経て30年後、夫婦は夏のバカンスへ。留守中に荒らされた家、飼い猫の失踪―。突如起きたこの不穏な出来事をきっかけに夫婦、親子、それぞれが胸にしまっていた秘密と嘘がいま、溢れ出すー―!
【STORY】1980年初頭のナポリ。ラジオ朗読のホストを務めるアルドと妻ヴァンダ、アンナとサンドロの二人の子供たちの平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家族の元を去ったアルドは、定期的に子供たちに会いに来るがヴァンダはすべてが気にいらない。次第にヴァンダの精神状態は不安定になり、その行動もエスカレートしていく。衝突ばかりの両親の狭間でアンナとサンドロは母に寄り添うのだった。混沌とした数年を経て、家族は些細なきっかけでふたたび共に暮らし始めるが…。月日は流れ、冷え切った関係のまま老齢を迎えた夫婦は夏のバカンスへ。1週間後に自宅へ戻ると家はひどく荒らされ、飼い猫は失踪していた―。
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