監督は“フランスのスパイク・ジョーンズ”の異名をとるカンタン・デュピュー。殺人タイヤの『ラバー』、鹿革男の狂気『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』などの異色作、怪作で知られ、新作ごとに同国でスマッシュヒットを記録している今、仏映画界で最も注目されるオンリーワンの鬼才だ。そんなデュピュー監督がこの最新作で創造したのは、「時間軸が半日進み、肉体が3日若返る」という微妙すぎるパワーを持ったヘンな穴。この穴にハマったせいで、平凡な夫婦の、胸の奥底に封印していた欲望、衝動が呼び覚まされていく。ナンセンスなまでにバカバカしい設定が、あれよあれよという間に現実味を獲得していくストーリー展開に引き込まれずにいられない。本国で『ジュラシック・ワールド』『トップガン』といったハリウッド超大作に次ぐフランス映画ではNo.1のヒットを記録。監督史上最大のヒットを叩き出した。
いよいよ今週末公開となった『地下室のヘンな穴』より、怪しげな不動産業者フランクによる「おトクな物件紹介動画」が解禁された。今回ご紹介する物件は、フランスの緑豊かな郊外に建つモダニズム風の一軒家。中古ではありながら美しい大きなお家には、特別な秘密がある。暗い地下室に降りると、突如ある「穴」。この穴があなたの人生を変える!!セールスポイントはこの3つ。
<①12時間後の未来に行ける②2階へワープする③3日分若返る>使い方によっては人生の勝者になれるかも…早い者勝ちのこの物件、あなたなら買いますか?
さらに、事故物件公示サイト管理人・大島てる、洞窟探検家・吉田勝次という、奇妙な穴と物件のエキスパートたちからコメントが到着。世界中の未踏の洞窟を探検し、唯一無二の洞窟探検家としてテレビ出演も多数の洞窟探検家・吉田勝次。まさに日本一の<穴>のスペシャリストは本作について、「人の価値観、生き様は十人十色~1つだけ共通しているのは誰もが幸せになりたいこと。それがこの映画でシュールに表現されている。個人的にはこの穴を探検して解明したいですね。」とコメント。ぜひ、この穴の謎を解明してもらいたい。
また、事故物件の情報提供サイト「大島てる物件公示サイト」運営管理人、大島てるは「穴に入って行くのは当然、契約の落とし穴にハマること、そして母胎回帰のメタファーだろう。」とコメント。様々な珍しい、恐ろしい物件を探究してきた大島氏も初めて見る物件に驚愕した模様。その道のエキスパートたちも唸らせたヘンな穴のある一軒家・・・映画館でぜひ内見してみては?
コメント一覧
吉田勝次(洞窟探検家)
人の価値観、生き様は十人十色~1つだけ共通しているのは誰もが幸せになりたいこと。それがこの映画でシュールに表現されている。個人的にはこの穴を探検して解明したいですね。
大島てる(「事故物件サイト「大島てる」代表)
ワケあり物件の映画でなかったとしても観たかった作品!穴に入って行くのは当然、契約の落とし穴にハマること、そして母胎回帰のメタファーだろう。そういった生と性、生老病死、時間と空間、不老不死伝説などの描写について考察してみるのも本作の楽しみ方の一つだ。不動産屋に“騙される”主人公の職業一つとっても興味深い。
地下室のヘンな穴
9月2日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国公開
配給:ロングライド
© ATELIER DE PRODUCTION - ARTE FRANCE CINÉMA - VERSUS PRODUCTION – 2022