ナターシャが気丈にいられる理由
『ブラック・ウィドウ』(2021)
アイアンマンたちと袂を分かちお尋ね者となったナターシャは、逃亡先で謎の敵タスクマスターの襲撃を受ける。難を逃れた彼女はブタペストの隠れ家へ。そこで待ち受けていたのは“妹”のエレーナだった。
Pain only makes us stronger.「痛みは人を強くする」
ナターシャは、久し振りに再会したメリーナに“気丈でいられる理由”をPainonly makes us stronger. と説明しています。「痛みは私たちをより強くするだけ」、つまり、「苦悩のおかげで強くなったからよ」という意味です。
これは、What doesn't kill you makes you stronger. 「人を殺さないもの(致命的ではない傷や中傷)は人をより強い人間にする」という諺の亜流です。見出しの台詞は、Your pain only makes youstronger. 「痛みは人を強くするだけよ」(子ども時代のエレーナにメリーナが言う台詞)、Pain only makes you stronger, remember?「痛みは人を強くするってこと忘れないで」(傷を負ったメリーナにエレーナが言う台詞)という、メリーナ一家の家訓の踏襲、という形で使われています。
ストレンジが放つ究極の愛の言葉
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)
魔術師ストレンジの前に、マルチバースを渡り歩ける少女アメリカ・チャベスが現れる。その能力を狙われる彼女に助けを求められたストレンジは、強大なパワーを持つワンダの力を借りようとするが・・・。
I love you in every universe.「全ての宇宙で君を愛してる」
映画の終盤で、ドクター・ストレンジが別のユニバースに住むクリスティーンに言った一言。”どんなバージョンの宇宙でも”、つまり、状況や生活環境に関わりなく愛しているよ、という究極の愛の台詞です。
この一言は、この世界はMultiverse マルチバース(無数のパラレル・ユニバース)だ、という前提の上に成り立つ台詞なので、日常生活で今すぐ応用できる、というわけではありません。しかし、バーチャル・リアリティでgamers の友情が愛に変わったり、メタバースでアバター同士が恋をした場合は、このまま使えます。近い将来、パラレル・ユニバースの存在が証明されるかもしれないので、覚えておいて損はないでしょう。
ソーからジェーンへの感謝の言葉
『ソー:ラブ&サンダー』(2022)
サノスとの決戦後、放浪の旅へと出ていた雷神ソー。しかし、神々を殺して回るゴアが新アスガルドに向かうことを知り、地球へ。ムジョルニアを手にして“マイティ・ソー”となった元恋人ジェーンと再会することになる。
You made me worthy.「ふさわしい男にしてくれた」
彼女のおかげで自信をつけることができた過去の思い出を語るソーの台詞。「君は僕を取るに足りる人間、立派な人間にしてくれた」という意味で、自尊心や生きる意義を与えてくれた人への謝意を表す一言です。
worthy は、もともとは「~に値する、~する価値がある」という意味で、「立派な、価値ある」という派生的な意味でもよく使われます。That book is not worthyof my time. (あの本は私の時間に値しない)は、「あの本は読む価値がない」という意味です。I'm not worthy. は「私はあなたに値する人間ではない、あなたにふさわしくない」は、恋人に別れを告げる台詞として、You're worthy ! 「あなたは立派な人!」は励ましの台詞としてよく使われます。
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