『タクシードライバー』の脚本を手掛けたポール・シュレイダーが監督・脚本、マーティン・スコセッシが製作を務めた「THE CARD COUNTER(原題)」が、邦題『カード・カウンター』として6月16日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて全国順次公開されることが決定した。

『タクシードライバー』のコンビが再び手掛ける傑作スリラー

『タクシードライバー』(76/脚本)『レイジング・ブル』(80/脚本)など、これまでに数々の傑作を手掛けてきたポール・シュレイダー。シュレイダーが監督・脚本を手掛け、盟友マーティン・スコセッシが製作総指揮を務めた最新作が『カード・カウンター』だ。

元上等兵のウィリアム・ティリッチは特殊作戦兵士として自らがアブグレイブ捕虜収容所で犯した罪に苦しみ、刑務所で服役した後、ギャンブラーとして出直そうとしている。しかし、彼は今も過去に犯した行為に心が苛まれている。孤立と絶望を断ち切り、愛と人とのつながりを手にした後でさえも。唯一の解決策は自らの過去に向き合うことだった。

主人公ウィリアム・ティリッチに『DUNE/デューン 砂の惑星』(21)「ムーンナイト」(22)のオスカー・アイザック。ギャンブル・ブローカーのラ・リンダに人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、アフリカ系アメリカ人として初めてホストを務めたティファニー・ハディッシュ。ウィリアムと疑似父子のような関係を結ぶ若者カークを『X-MEN:アポカリプス』(16)『レディ・プレイヤー1』(18)のタイ・シェリダン。さらに物語のカギとなるウィリアムの元上司ジョン・ゴードを名優ウィレム・デフォーが演じ脇を固めている。

『タクシードライバー』でロバート・デ・ニーロが演じたトラヴィスや、イーサン・ホークが怒れる神父を演じアカデミー賞ノミネートなど国内外から高い評価を得た前作『魂のゆくえ』(17)と同様に、本作でも怒りと罪の意識に苛まれる孤独な男の魂が描かれる。しかしながら、前作と比べてエンタメ性は格段にアップ。スコセッシの名作『カジノ』(95)を想起させる退廃的ながら魅惑的なカジノのプロダクションデザインの中で、徐々に追い詰められ復讐へと駆り立てられていく影をかかえた主人公を、オスカー・アイザックがミステリアスな雰囲気と色気たっぷりに演じ、復讐と贖罪の傑作スリラーに仕上げている。

本作は2021年末の多くの批評家のベストリストにも選出され、特にタイム誌がアイザックの演技をその年のトップ10に挙げたほか、ニューヨーカー誌、インディワイヤー誌、カイエデュシネマ誌もベストリストにこの作品をセレクトした。また、映画好きで知られるオバマ元米大統領も『ドライブ・マイ・カー』などと並べて同年のお気に入り14本として紹介している。

『カード・カウンター』
6/16(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて全国順次公開

監督・脚本:ポール・シュレイダー
製作総指揮:マーティン・スコセッシほか
撮影監督:アレクサンダー・ディナン
プロダクション・デザイナー:アシュリー・フェントン
編集:ベンジャミン・ロドリゲス・ジュニア
衣装:リサ・マドンナ
音楽:ロバート・レヴォン・ビーン(ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ)、ジャンカルロ・ヴルカーノ
出演:オスカー・アイザック、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォーほか

【公式HP】http://transformer.co.jp/m/cardcounter
【公式Twitter】https://twitter.com/cardcounter_jp

2021年/アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン/英語/112分/カラー/ビスタ/5.1ch
配給:トランスフォーマー 

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